公開日時:2024年10月7日18時04分

どうしてそこまでずれるのかというぐらい、先週金曜日夜発表の米9月非農業部門雇用者数変化はコンセンサスから大きく上振れしまして、米景気の堅調さを確認し米金利が急上昇、ドル円が一気に146円台半ばから一時149円10銭台までの円安となるなどして、本日の日経平均+1.8%、TOPIX+1.7%と大幅高となりました。

 

日銀の追加利上げ観測の高まりから、銀行業指数+3.9%、保険業指数+3.6%、証券・商品先物取引業指数+3.5%と金融株が大きく上昇し、ファーストリテイリング+2.5%、アドバンテスト+3.1%、リクルート+5.4%(米人材市場関連)、コナミ+8.2%(サウジ系ファンドがゲーム会社株を買い増し検討)が日経平均を引っ張りました。

売上高・出荷速報があったディスコが-6.3%、決算発表があった安川電機が-0.6%と冴えませんでした。円安デメリット株であるニトリも-2.3%と下げました。

 

マクロや政治で指数が簡単に大きく動きますし、個別株の強いテーマもあまりない状況ですので、引き続き個別銘柄よりは指数でのプレーの方がやりやすそうです。今日も、石破首相や加藤財務相の発言で、指数もそうですが個別銘柄がより不規則に動く場面が見られました。

 

日経平均は39,500円越えではさすがに売り圧力が目立ち、指数が大引けで100円下がるなど年金系からかと思われる売りプログラムもありました。何かまた材料が出なければ、需給面では4万円越えはすぐには難しそうです。引け後に米系証券のストラテジストが日本株の投資判断をアンダーウェートに下げたのも少し気になります。中東情勢は方向としてはまだ悪くなる方向です。

一旦落ち着いてから、再度上へのチャレンジとみています。

 

グロース250指数は+0.4%と、中小型株は大型株の上昇についていけませんでした。いつものパターンです。明日以降に期待となります。

 

スキマバイトで不正横行(人材仲介アプリの運営企業が金銭をだまし取られる被害)のニュースもあり、タイミーは-5.6%と大きく下げました。

【以降、会員様向け情報です】

原文URL
https://market.kiwameinvestment.com/column/w6/20547/

公開日時:2024年10月6日19時42分

 

【総評】    

投資主体別売買状況・現先合算(94週)

9月第4週(9/249/27)の現先合算の投資主体別の売買は、海外が6週連続の売り越し(-9,500億円)、個人は2週連続の売り越し(‐6,200億円)となった。

同週の日経平均は週間では上昇。自民党総裁選をめぐる思惑から週間で2,000円を超える大幅上昇となった。

 

東証集計ベースでは海外投資家は先物(‐8,900億円)を中心に売り越し(現先合計‐9,500億円)となったが、財務省ベース(現物)では+7,600億円の買い超。

財務省ベース(現物)には配当課税クロスの打ち返し(国内から海外へ)が計上されている。一方、東証集計ベースでは、現物の買いは計上されず、この見合いの先物売りだけが含まれており、この分の先物売り(-7,600億円)を差し引くと海外の現先合計の売り越しは大きくない(実質-2千億円弱)。

 

このクロスの対等となる自己は、先物はこの分の先物買い(+7,600億円)があるハズだが、実際の数字は売り越し(先物-5,600億円)となっており、差し引きで実質-1.3兆円の売りがあったことになる。

自己の先物売り(実質)の内訳としては、配当再投資の投資家への買い決めに絡む売りが推定-7千億円前後、裁定現物買い先物売りが-4千億円前後あったと思われる。

尚、自己の現物買い(5,100億円)は同再投資の買い決めによるヘッジ買いが大半を占有している。 

 

信託(先物)が+1兆2千億円弱の買い越し、投信(先物)で+2千億円強買い越しで。買い越しは計1.4兆円。配当再投資先物買いはほぼ想定通りの金額だったといえよう。

(投信の先物買いの大部分が信託計上されている)

 

1】現在進行中のインデックスイベント 

2】今後のインデックスイベント

3】スケジュール一覧

 

 

1】現在進行中のインデックスイベント  

  • TOPIX10F F W リバランス・・・リバランス日10/30

【以降、会員様向け情報です】

原文URL
https://market.kiwameinvestment.com/column/mm/20544/

公開日時:2024年10月4日17時47分

石破首相関連での日本の金融市場の激しい動きはほぼ終わりましたが、まだそれでも何かしら発言は出てくるもので、一昨日の日銀追加利上げけん制発言を昨夜早くも修正したことで、円金利上昇の見方が復活、銀行株が買われ、円高傾向となりました。

 

ただそれでも日経平均+0.2%、TOPIX+0.4%と続伸し、基調の強さは見せました。今晩の米雇用統計前ですので、商いは非常に少なく静かでした。

いつものごとく中小型株は売買代金減少やイベント前のリスクオフに弱く、グロース250指数は-0.5%と反落しましたが、これは来週仕切り直しに期待でしょう。

 

銀行株のほか、中東情勢リスク懸念による原油高でコモディティ関連株が買われ、また電力株も上昇しました。

米港湾スト終結で運賃上昇期待がはげた海運株は、セクターとして-8.2%と大きく下落しました。

個別銘柄に大きなテーマや流れはなく、日々のプレー中心になっていまして、個別銘柄よりは指数でのプレーの方がやりやすい状況が続きます。

 

今日は場中に石破首相の所信表明演説もありましたが、特に目新しいことは無かったように思います。

米雇用統計、週末の中東情勢リスク(イスラエルの祝日明けである今夜から報復再開の可能性あり)への注目が続きます。

 

 

 

 

 

原文URL
https://market.kiwameinvestment.com/column/w6/20533/

公開日時:2024年10月3日16時59分

先週の自民党総裁選前から値動きが荒くなっており、しかも今週は値幅が大きいだけではなく上下が毎日入れ替わる展開に振り回されていますが、今日は上げの順番ということで、日経平均+2.0%、TOPIX+1.2%、グロース250指数+0.9%と反発しました。

 

昨日、石破首相が植田日銀総裁との会談後に「追加の利上げをするような環境とは考えていない」」と発言し、昨日のお昼ごろには143円台半ばだったドル円が、今朝10時頃には147円20銭台までの急速な円安となり、これを好感した日本株は寄り前に日経平均先物が一時39,000円を超えました。

 

昨日の現物指数引け値から3%以上の上げでしたが、さすがにやり過ぎ感がありまして今日のザラ場で現物指数はそこまでは上がらず、引けは38,552.06円と程よい上げで引けました。ドル円も146円台半ばまで少し円高に戻していまして、株も為替も、石破首相の発言にびっくりして強いられたショートカバーが一旦終了という感じです。

どちらにせよ植田日銀総裁は利上げは急がない考えを表明していましたし、石破首相のコメントもそれほど強いトーンではないし、一応日銀には独立性もあるしなあと個人的には思いますが、石破首相の変わり身(衆院選のために従来の政策を封印)の早さについていけてない市場参加者がまだ多かったようです。

 

官邸サイドから株、為替に関してこれ以上何かが出てくるとは思いませんので、市場は徐々に落ち着くでしょう。基調の強さ継続、しかし戻り売り圧力もそれなりにあるし中東情勢や米経済指標が気になるので下げを挟みながら、じわじわ上げていくというイメージでみています。

ただ中東情勢ではイランとイスラエルの本気が感じられ、上手い引き際が作れずに暴発ということもあり得ますので、日本株急落リスクもそれなりにあるので要注意です。

 

 

原文URL
https://market.kiwameinvestment.com/column/w6/20530/