歯科患者にあっては診療台に移動して診察治療すると言うのが当然のようになっています。ですから車いすで入ってくる患者は介助者が診療台に移動させます。身体が大きいとなかなか大変なのです。当然、歯を削ったり歯肉を洗浄する場合、歯科診療台に移動さす必要があります。ですか、不要な場合もあるのです。
私の歯科診療では極力移動させないようにしています。車いすのままで口腔内を診ます。車いすでない患者でも必要なければ対面で処置するのです。なぜなら歯科診療台に移動すると患者は緊張のあまり血圧が上昇します。交感神経が優位になり、患者にとってのメリットありません
幸い私の勤務先では診察室が広く、診療机もあります。ですから奥の歯科診療台に移動していただくのは、歯を削る場合や抜歯する時だけなのです。この方が、患者、介助者両方の負担が少なくなります。大きなライトを照らすと診療台に乗せなくても口腔内が良く診えます。そのコツもわかったのです。
がしかし歯科受診では診療台に移動さすのが常識、という考えで強引に患者を抱きかかえ移動さす看護師やケアスタッフも居ます。私が「必要ない」というととても不審な顔をされるのです。
歯科に限らず医療全般に言えると思うのですが、形から入るのではなく結果がすべて。結果が出れば(症状を改善させられれば)形式なんてどうでも良いのではないでしょうか。柔軟な感覚は医療の世界だけでなく、どのような分野でも必要です。(私の場合、受験、つまり教育の現場)
私が対応する患者さん、暴れるヒトも居ます。診療を拒否して口を開けないヒトも居ます。しかし歯科診療台に移動させなくても良い、と私が指示するとおとなしくなり穏やかになるヒトも多いのです。相手と通常の意志疎通が出来なくても、私は健常者と同じ言葉で同じ対応をします。そして歯科診療台への移動が必要な場合、最後に移動さすようにします。(いきなりでは、私自身も患者として歯科診療台に座ると緊張します。自身がされて嫌な事をヒトにしてはいけません)
介助には絶対に手を出しません。か細い女性であっても毎日介護や看護している方は慣れています。私が車いすから診療台に移動さす時に手を出すと事故の元。冷たいように見えるかもしれませんが正しい選択なのです。
週1で診療に行くと、毎回色々な事があります。不快な事があっても、正しい事は貫きます。これは頑固でなく信念・・・。そう思わないとやってられない事もある一昨日の日帰り出張だったのです