「白い巨塔」を読んで | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

やはり注目は病理の大河内教授です。病理診断や病理解剖の場面は非常に興味深く引き込まれました。現在の病理診断と大きく違うのが、ヘマトキシリン・エオジン染色だけで診断し、免疫染色をしていないことです。前者だけで診断すると非常に主観的になる場合があるので、診断の精度が劣るのです。もっとも大河内教授や都留先生ほどの方が診断すれば問題ないのでしょうが。

 

注目の場面、財前教授が術前診断として佐々木さんの胸部断層撮影を怠った、という事の設定には少々無理があるような気がしました。もっとも、だからこそ裁判に負けたのでしょうが・・・。癌の転移で胸膜炎を起こしているのか、単なる術後肺炎なのかは容易に判断できると思うのですが、担当医の柳原先生は教授に逆らえないゆえ画像検査ができなかった・・・。現在の大学病院ではおこりえない事・・・と思いたいです

 

そんな横柄でワンマンな性格の最悪な財前教授が胃癌のおかされ肝臓に転移。肝性昏睡をおこして意識が朦朧となって亡くなる場面、リアルすぎました。引き込まれていきます。術後に抗癌剤を使用していますが、フルオロ・ウラシル(5FU)って昭和30年代でもあったというのは意外でした。抗癌剤を使用した事で延命になったのかどうか?

 

5巻で終わらず、財前教授死亡後の浪速大学医学部第一外科のその後があってもよいのでは、と思いました。金井准教授が教授になれるのか、それとも財前教授お気に入りの佃講師が准教授を追い抜いて教授になるのか、はたまた東都大学系が割り込んでくるのか・・・これだけで第6巻がつながりそうです。