第111回歯科医師国家試験の合格発表が本日ありました。今年の合格率64、5㌫。この数字、ここ数年変化していません。ですから、これで落ち着くのでしょう。この数値をどのように考えるかはヒトにより異なるでしょうが、数値を鵜呑みにできないカラクリがあるのです。
新卒すべての出願者数が2469人に対して受験者は1932人。つまり出願したが受験できなかったヒトが500人以上居たわけなのです。もちろん既卒者では出願者のほとんどすべてが受験しているのです。この500人に大きな意味があります。つまり現在の歪んだ大学歯学部の教育を現しているのです。(国家試験に合格できそうにない学生を留年させ、最終的に排除する)
歯科医師国家試験受験に出願する時、新卒学生は歯学部6年生。その時点で卒業が決定していません。出願資格は「歯学部卒業した者、卒業見込みの者」となっています。出願したが受験できなかったヒトのほとんどすべてが大学側の厳しいふるいわけ(卒業試験はどこも非常に難しく、卒試を合格すれば国家試験は悠々・・という感じなのです)の被害者です。私立では国家試験の合格率が新入生確保できるか否かにつながります。だから国家試験合格率に神経質になっているのです。
因みに既卒者も含めて国公立大学ではすべての大学で70㌫以上合格しています。それに対して私立でもっとも合格率が悪いA大学では24,3㌫。他もB大学では44,9㌫、C大学が45,0㌫です。この中でC大学は受験者50人でうち29人が合格しています。C大学の学年の定員が100人弱です。留年者を含めると、6年生が倍の200人近くいた可能性もあります。新卒受験者50人はあまりに少なすぎます。
この大学も国家試験受験者を相当しぼり、大半を卒業させなかった可能性が高い大学の1つです。つまり出願したが受験できなかったヒトが大量にあったはずなのです(もう一度6年生を再履修)。もちろんC大学だけが特異な例ではありません。安易な歯学部入学が人生を台無しにする恐れがある、というのが国家試験合格発表データを見ても伝わってきます。
現在、歯学部に入学しても歯科医師になるのは凄く大変なのです。国公立大学歯学部に入学できる基礎学力をもった高校生だけが歯学部受験してもよい、と私は考えています。