歯科の世界が如何に閉ざされた社会かという事は歯科医である私自身が承知しています。そして、それは若い頃言われた決定的な一言に象徴されます。(気性の荒い某大学病院皮膚科の先生=当時30代女性)「わたしたちは控えているのに、歯口科=歯科口腔外科の方は卒後1年で自信たっぷりでいらっしゃいますね」(究極の嫌味)
これは仕方ないのです。お医者さんは研修期間2年?歯科医は1年?しかし当時の歯科医に研修義務すらなかったのです。ですから、大学病院に限らず大きな病院にあっては卒後の医師と歯科医師では教育システムが全然違ったのです。(極端に申し上げると、経験の乏しい歯科医でも歯科大学病院の「歯科総合診療科」で初診患者の対応をするわけです)
すると勘違いする歯科医もでてきます。経験も知識もないのに何でもできるような錯覚に陥るのです。すると前記した医科の優秀な女性の先生に陰で馬鹿にされるわけです
しかし若い歯科医だけを責められません。卒後すぐの歯科医にあっても「先生」と呼び合います(同級生は別)。エライ教授であっても卒後1年目の歯科医にも「先生」と言います。
がしかし勘違いしてはいけないのです。何も知らない、何もできない奴は「先生」ではありません。どうしてエライ立場のヒトが若いヒトにも「先生」というのかというと、自身の保身?のためです。(慣用的な風習を崩せないという)
歯科界では国家試験に合格すれば(一応)立場は対等。だから一定の敬意を表しないと、評されないほうでなく、傍若無人な対応をするほうが馬鹿。という風潮があります。ですから私も卒後1年目の血気盛んな若いヒトにも「先生」と呼びます。変な風習ですが、私が変えられません
しかしこの辺りが何となく歯科界(医科でも?)の独特の悪い意味での雰囲気を作っているような気がしないでもありません
私自身、学生さんや患者さん以外に「先生」と呼ばれる理由は全くないわけですから、親しくなればやんわりと申し上げます。「we85君と呼んでいただいた方が嬉しいです」と。