この時期になると、大阪市内の下町にある大衆おでん屋さんでの苦い出来事を思い出します
数年前の寒くなりかけの日、私は知人と2人で大阪駅近くの店で飲んでいました。料理は上品で物足りなさを感じていたので2軒目、少し離れた場所にある大衆おでんの店に向かいました。
昭和初期からやっている感じの、コの字型のカウンターだけの古い店です。50歳くらいの無愛想な女性はロクに挨拶もしません。アサヒスーパードライを1本づつ(つまり2人で2本。手酌で飲む)頼んで、おでん鍋を覗きました
店内に他の客は居ません。店主は無言。ですから、とても静かです。アサヒスーパードライは井戸水で冷やしたかのように良く冷えていました。それをビール会社提供のグラスで呑むとグビグビいけます。
先ほどの上品な店ではキリンラガーでした。ですから、二人で「やっぱりビールはアサヒやな。このグラスで呑むと、さっきのキリンラガーよりも旨いわ」というような感想を言い合っていました。
すると下を向いていた女店主は突然、「呑んできた?それならウチはお断りです」と言います。2人とも大瓶を半分以上呑んでからの事ですから、驚きました。
酔っ払いお断り、というのなら納得できます。又、入店時に「呑んできた」事を指摘し断るのなら理屈に合います。しかし私達の会話を聞いて「呑んできた」と判断し指摘するのはナンセンス。どうして断る理由があるのでしょうか。もし1人で行き無言で呑んでいたのなら、わからなかったかもしれません。
呑んできても、ヒトに迷惑をかけず、おでんを美味しくいただければ断る理由がないはずです。何でも規則でしばり、型にあてはめようとする姿勢に情けないものを感じました。(もちろん、ビールは残さず呑み切りました。出されたおでんもいただき終了。)
女店主も気まずく思って計算を間違えたのか、お釣りを多く出してきました。嫌な思いをしたから、もらっておこう・・・などという気持ちにならず当然返しにいきました。小さな声でお礼を言われたのが印象的でした