【歯科の話・歯学教育④】 | we85のブログ

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糖質制限11年目となる歯科医です。歯科界の歪み、私自身の日々などを書いています。ベールに包まれた歯科医師国家試験の現状についても追求。

5年生後期からはポリクリ(臨床実習)がはじまります。歯学部付属病院を舞台に毎日班行動をします。10人で1つの班。そして隣席のヒトとペアです。相方の性格、班の空気が毎日の明暗を分けます。なにしろ1人での行動は許されまいからです。昼食も一緒でしたから、当時糖質制限していた場合には困ったはずです。


私は第9班でした。隣席は学士入学で歯学部に入学した優秀なヒトです。丸1年、本当にコアな付き合いでした。臨床実習では前回書いた歯学の雄とされる「補綴・保存科回り」の他、「口腔外科」「麻酔科」「放射線科」「矯正歯科」「小児歯科」「関連病院」と分かれれいます。これを週単位で回ります。具体的には患者さんの診療を見学してレポートを書くのです。


「保存・補綴」回りでは教授診の時は和やかでした。勉強になるよう学生本位で診療される先生も保存科にはおられました。しかしほとんどの補綴教員と保存の若手教員は異常なほど威張ってピリピリしていたのです。患者の前ではメモ禁止という信じられない事を言われたりもしました。メモが無いとレポートが書けず、見学した事にならないため、ポリクリ終了できません。ここでもやめて行く者もあり、地元新聞に取材されたほどです。


又見学ではく、講座回りもありました。「病理」「公衆衛生」「薬局」これらは2週で終了です。ここの講座では学生が病院実習で若手を中心とした教員から嫌がらせを受けている事を暗黙の上で知っておられたため、皆とても優しかったです。


「補綴・保存」以外の臨床実習においても同様です。「口腔外科」「麻酔科」等とても和やかでした。中には「補綴・保存」の若手教員を露骨に批判する先生もおられました。


4年生の実習、ポリクリと自分が嫌な思いをした教員ほど指導する側に立つと学生をいじめます。普段気の弱い性格や能力の無い者ほど、学生に激しく当たるのです。悲しいことでした。



私の所属していた9班は楽しい集団でした。皆性格も成績もバラバラだったのですが、助け合い乗り切りました。ポリクリの他に入れ歯を作る実習が追加されていました。私は当然できません。しかし手先の器用なヒトが私の分まで作ってくれました。お礼に私は見学レポートを書きました。カルテを借りにいったりの雑用を引き受けました。終了すると平日なのに呑みに行って朝まで呑む日もありました。こんな時は皆、翌日フラフラだった記憶があります。9班のヒトとは今でも良い関係です。


見学では外来の他、教授の入院病棟回診や手術室見学もありました。こんな時も必死でメモを書きます。メモを取りやすいように何度も説明していただいたり、カルテの読めない英単語を日本語に直していただいたり、と「保存・補綴」では考えられないくらい穏やかでした。


又麻酔の注射、採血等の相互実習もこの時期再び実施されます。「保存・補綴」では実際の歯科治療も行うのですが、私は最後まで許可されませんでした。見学点数が低いと相互実習ができず進級できません。困った私は温和な教授診の時、泣きついたのです。結局教授の鶴の1声で私も相互実習する事ができました。しかし中には涙を飲んだヒトも居ます。公平な教育では無い事を痛いほど実感したポリクリでした。私はギリギリの成績でポリクり終了することができました。当時の歯周病科教授のお陰です。


卒業試験対策へと続きます