サンダルメーカーとして靴業界では広く名を知られる存在だった。サンリオなどと組んだキャラクター商品で業績を伸ばした。市場からの値下げ要請に有効な対抗策を打ち出せず、行き詰まった。「売上高のトップライン(規模)を押し上げる効果的な施策を打ち出せなかったことが最大の誤算」 サンダルやスリッパなどの製造・販売を手掛けるマルチウ産業(横浜市)の小川陽清(はるきよ)社長は、本誌の取材に対し、経営に行き詰まった理由をこう吐露する。同社は8月28日、横浜地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約27億円だった。