帝国データバンク横浜支店によると、サンダルや靴の製造販売業者、マルチウ産業(横浜市西区)が28日、横浜地裁に民事再生法の適用を申請し、同日、同地裁から保全命令を受けた。負債総額は約27億円。

 同社は1968年設立。サンダルを主力に、靴類を外注で製造し、全国の販売代理店を経由して販売。人気キャラクターをデザインした商品が人気で、2002年3月期の年間売上高は約54億1600万円を計上していた。

 しかし、少子化や廉価な他社製品に押されて売り上げが低迷する一方、人件費や外注費の高騰で収益性が悪化。14年には中小企業再生支援協議会の支援で経営立て直しに動いたが、売り上げ減が止まらず、手形決済の資金調達が困難となって今回の措置となった。

 31日午後1時から、ヨコハマジャスト1号館で債権者説明会が開催される予定。