ふたりきり
鼓動が間を埋める
他愛もない話が
気持ちをほっとさせてくれた
ふたりきりになりたくて
わざと自分の時間を止めた
ただ話すだけ
もういるだけ
まだぎこちないやりとりだけど
雲の上にいるみたいだった
ふたりきり
頭の中で一人二役
距離は近づき
鼓動は速まる
一言一言にハッとする
ふたりきりになれなくて
背中を見送るばかり
胸がきゅっとなって
気持ちは焦って
地団駄を踏んだ
ふたりきり
意地を張った
作り笑い
視界にいれない
もう話さない
視線を感じた
何度も何度も
追いかけていたのに
気づけば
抜いていた
もう目の前には何もない
ふたりきりになりたくて
あの人は自分の時間を止めた
それに気づいたから
時間を何倍速も進めた
あの人の視線を背中に感じた
すれ違ったふたり
もう逢えない
ふたりきりになりたかった