最近は小型車の試乗が続いたので、今回は外車など高級車に試乗しました。
まずは新発売の「レクサスLC」です。
https://lexus.jp/models/lc/
今までレクサスにはイメージ・リーダーとなるフラッグ・シップ・カーが有りませんでした。LFAとゆう500台の限定生産のスーパー・カーは発売しましたが、余りにも少数です。そこで昨年のモーターショウで発表されたLCは美しいデザインの高級クーペで注目されていました。今回発売されたのは、ハイブリットのV6の3500ccとV8の5000ccです。やはりV8が売れてるみたいです。477馬力、トルク55.1、10速オートマで1300~1400万円です。
まずは車幅に驚きます。現在のLSが1.875m、LFAが1.895mなのに、LCは1.92mです!
横のデザインはLFAと似ていますが、レクサスのスピンドル・グリルが1番美しいデザインの車と思います。リヤのトランクには高速でスポイラーが浮き上がります。
次にタイヤの大きさに驚きます。
LSが18~19インチですが、LCは20~21インチです!ピカピカの巨大なホイールを見るとアメ車RVのハマーか?と思う程です。
ブリジストンのランフラット・タイヤを履きます。
内装は豪華で、おもてなしのレクサスの得意分野です。素晴らしいクオリティです。助手席の人の為に、ドアとセンター・コンソールにグリップが有ります。高速でのG対策みたいです。後部座席は狭くて、大人の乗車は無理です。挑戦して乗り込みましたが、天井も低いしレッグ・スペースも苦しいので、幼児しか無理な感じです。リヤのトランクルームも広く無いので、後部座席は荷物を置くのには便利です。
意外だったのは、高級車なのに、リアのトランクの開閉が手動でした!
今時の高級車は、トランクの開閉は自動が一般的なので、妙な感じでした。
ドアの取っ手は、走り出すと自然にフラットに成ります。(出っ張りが有りません)
車線変更時のウインカーも、欧州車はワンプシュで3回点滅しますがLCには、その機能が有りません!これも有ると慣れると大変に便利ですし、最近はマツダやスズキでも装備されているのに、高級車として不採用なのは、イマイチに感じました。
乗り降りは、スーパーカーみたいに難しく有りません。腰痛でも大丈夫です。運転のポジションも低く過ぎず、乗り心地も悪く有りません。昔のスポーツ・カーは、足回りが硬いのが当然でしたが、現在は乗り心地を犠牲にしない所が凄い事です。
排気音は勇ましいですが、騒音では有りません。フェラーリみたいな高音では無く、低音です。現在は、排気音も調教されて加工されています。
走りは当然ながら速いですが、神経を使う運転では無く、AT免許の人なら誰でも大丈夫です。試乗車は目立つ黄色で、予想通りに覆面パトカーに遭遇しましたが、見破って、お互いに顔を見たので追い越さず、大丈夫でした。助手席の営業マンは、見破った事に驚いていました。(可哀想に、その後のBMWの試乗時には、誰か他の人が捕まっていました。)
美しいし、速いし、豪華な内装で素敵な車ですが、問題は日本の環境では、自分のガレージや外出時の駐車場で、この横幅が大丈夫か?です。(シティホテルの駐車場でも、駐車スペースの横幅が狭い所が多いです。)
次に新型「アウディA5」です。
http://www.audi.co.jp/jp/web/ja/models/a5/a5.html
アウディA4がモデルチェンジして好評ですが、それのクーペ版がA5です。
4ドアのスポーツバックも有ります。
直4の2000ccDOHCツインターボで252馬力、トルク37.7で7速686万円です
(S5のV6DOHCの3000ccツインターボで354馬力、トルク51.0で8速913万円も有ります。)
デザインは、ヨーロッパで1番美しいクーペと言われるだけあり、綺麗です。A7みたいな癖が無いデザインです。A4が大きく成ったのでA5の後部座席も大人でも十分の広さに成っています。トランクルームは普通です。内装は悪くは無いのですが、アルミ調のパネルとか、この価格にしては安っぽい感じがしました。走りは軽快です。トルクは37.7も有るので、発進加速も、中間加速も早いです。500馬力も有っても、普通の道路や高速道路では力を出し切れ無いので、これくらいで充分に速いです。クワトロですので4輪駆動で雨や雪の高速での安心感は有るし、昔みたいな曲がり難いアンダーステアーも感じませんでした。
タイヤはランフラットでは無く、普通タイヤです。
昔の欧州車はエアコンの効きがイマイチでしたが、現在のアウディは日本製との事で、夏場も安心です。
ブラインド・スポットはサイドミラーでは無くて、ミラーのスティが光ります。
オーバヘッドディスプレイでフロント・ガラスにスピードも表示されます。
手頃なサイズの、美しい、お勧めのクーペです。
(個人的には、走りの性能が上のS5が、更にお勧めです。)
次に新型「BMW5シリーズ」のディーゼルエンジンの「523d」に試乗しました。
http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/5-series/sedan/2016/at-a-glance.html
2000cc190馬力、トルク40.8です!価格は698万円です。
8速オートマでランフラットタイヤです。
BMWは3シリーズで成功した顔で5シリーズと7シリーズと、皆同じ顔に成りました。(ベンツもCクラスもEクラスもSクラスも同じ顔です)
新型ですので、インパネの液晶も大型化して、画面がタッチパネルです。
内装も昔のBMWとは異なり、豪華に成りました。
ライバルはベンツのEクラスですが、後部座席も広いし、リアのトランクルームも驚く程に広いです。
走りは、ベンツが安楽さを追求していますが、BMWは硬派な走り屋でした。良く言えばハンドルも敏感なクイックで、アクセル・レスポンスも敏感で、走りが好きな人には嬉しい車です。悪く言うと、敏感に反応しますので、運転が苦手な人には走りに神経を使う車でした。しかし新型5シリーズは、少し安楽方向へ変わっています。余り神経質な運転を要求しません。それでいてボディ剛性などは進化しています。BMWは最初にランフラット・タイヤを採用しましたが、昔の硬い乗り心地とは異なり、現在は普通タイヤと変わ無い乗り心地です。注目のエンジンですが、ディーゼルとは思えない静かさ、振動の無さは、さすがにディーゼル先進国です。DOHCで6000回転までストレス無く回ります。知らないと、ディーゼルとは気付かないと思います。オーバーヘッド・ディスプレイで、速度がフロントガラスに映るのも便利です。
やはり新型は良い仕上がりでした。