おはようございます。
斉藤茂太著、「大切にされる人」94のヒント(知的生きかた文庫)より、もう少しご紹介します。

名前を呼ばれると、不思議に親しい気持ちになる。

ここぞというときに自分を通せるのも、普段から人を大切にしているからこそ。

ケンカして、仲直りする。また同じ人とケンカして仲直りする。この仲直りの訓練こそ、上手なケンカの秘訣といえる。

明るくほがらかなおばさん、やさしいおばあちゃんには、若い人が太刀打ちできない年季が入っている。

人は、大切にされれば笑顔になっていく。

積極的に伸びていこうという気持ちのある人は、人から大切にされる。

価値観の違いは、人間性に関わることだから、深くつきあうほど、ぶつかりあってくる問題だ。

いっしょにいてリラックスできる人とは、まず、人に対してあまり非難がましくない。自分のすばらしいことをやたらとアピールしない。人の気持ちをよくくみとってくれる。その人自身、リラックスしている。

「相手も自分と同じ」と感じると、緊張がほぐれる。

人の気持ちを想像できるからこそ、共感できる。助けあえる。

健康な高齢者に共通するのは、ユーモアのセンスだ。
ユーモアは緊張をときほぐし、ストレスを解消してくれる。

よく笑うと、お腹がすく。血液の循環もよくなり、体が温かくなる。軽い運動をするのと同じくらいの効果がある。

笑いを提供できる人は好かれる。いつ会っても肩の凝らない話をしてくれ、笑いのたえない会話ができる友人は、貴重だ。

ユーモアとは、“にもかかわらず”笑うことである。
楽しいときに笑うのは当たり前。苦しいとき、悲しいとき、“にもかかわらず”笑おう。“にもかかわらず”笑える人は、人間として成熟した人だ。

私の母は、最後まで自分のやりたいことを優先し、自分の人生を使いきった。

人を思いやり、大切にするのは、相手の立場に立ってみなければできない。元気なときに、病人や死にゆく人の気持ちを理解するのも難しいし、人を大切にするのも難しい。しかし、確実にできることは、相手の言葉にじっと耳を傾けることだ。

人が自分をどう見ているのか、想像する練習をしてみるとよい。

夢は、人を生き生きとさせてくれる。
人間、何かワクワクすることがないと、人生をうまくやっていけない。そのワクワクが毎日の活力だ。
手の届きそうな夢を持って(手の届かない夢を見る、のではない)、その実現に向かってどんどん突き進もう。

何かに熱中している人を見ると、心が動かされ、自分もその熱意に感染して元気がわいてくる。
どんなに正しいことをいわれるより、その人の熱意が人を動かす。

あなたが何かに熱中すると、まず、あなたの周りの空気が変わってくる。周りの人の気持ちも少しずつ変わってくる。

疲れたときには、体にも栄養が必要だが、心にも愛情という栄養が必要なのだろう。

心配してくれる人がいると、「早く元気になろう」という気持ちになる。
自分が元気になることが、与えてもらった愛情へのお返しである。

人間関係とは、お互いの気持ちを微妙に読みあい、ちょっと離れたり、イヤなことにはふれずにそっとしておいたり、元気のないときは励ましたり、そうして続いていくものだ。相手の気持ちに共感し、相手の気持ちをくみとることができる人こそ好かれる。

子供時代にせよ、社会に出てからにせよ、きちんと叱られた思い出を持つ人は、必ず「あぁ、あのとき叱られてよかったなぁ」と思うものである。叱られて、大切なことを身につけた人は、叱ってくれた人に感謝するものだ。