おはようございます。
森信三、修身教授録より、~6~

われわれの生活において、物事の持続が困難だというのは、結局は真の目標をはっきりとつかんでいないからです。
つまり最後の目標さえ真にはっきりつかんでいたならば、途中でやめようにもやめられぬはずです。

ではわれわれは、一体何のために学問修養することが必要なのか。
それは結局「人となる道」を明らかにするためであり、さらに具体的には、
「日本国民としての道」を明らかに把握するためです。
あるいは、自分が天からうけた本性を、十分に実現する途を見出すためとも言えます。

自分というものを越えたある何物かに、自己をささげるという気持ちも大切です。

人生の意義は、自分の生涯の歩みが、自己の職責を通して、どこまで国家社会のお役に立つかにあります。

一人の人間が自己に与えられた職責に対して、真に深く徹していったならば、その足跡は必ずや全国各地の同じ道を歩んでいる幾多の人の参考となり、その導きの光となるはずです。