おはようございます。フロー理論、昨日の続きです。

心の状態をフロー(“揺らがず・とらわれず”という精神状態)に傾かせるための四大ツールがある。
一、 表情。ゴルフの宮里藍選手は、ボギーでもバーディーでも、常に明るい笑顔を浮かべている。これは外側の出来事に支配されず、自分で自分の表情をつくって心をフローにシフトしているのである。
二、 態度。大リーグの松井秀喜選手は、どんな取材陣のインタビューにも必ず穏やかな態度で接する。嫌なことがないのではないが、穏やかな態度でいるほうが自分の心がフローになり、結果的によく打てることが分かっているからだろう。
三、 言葉。イチロー選手がインタビューになぜゆっくり答えているか? おそらく自分の耳にどんな言葉を入れて、心をフローに保つかを常に考えているからだろう。
四、 思考。どう考えれば心をフロー化できるかということである。例えば、「好きなことを考える」(会議の途中で好きな食べ物を言い合うと、必ずフロー化が起こる)、「いまに生きる」(いまには、○○しておけばよかったという後悔(過去)、○○したらどうしようという不安(未来)などの意味づけがしにくく、いまに生きることができればフロー化が起こる)、「一生懸命やる」(そのほうが楽しい)、「感謝する」(感謝は人にエネルギーを与え、人をフロー状態にする)。

世の中で成功者といわれる人とそうでない人の差も、外部環境に左右されず、安定したパフォーマンスを常に発揮できているかどうかにあると言えるだろう。
つまりすべてのプロセスにフローを伴いながら生きている人が、成功も手に入れやすく、日々を充実して生きることができる。そして結果のみが成功ではないと分かっている人が、最終的に結果の成功も手に入れているのである。

揺らぎやとらわれがなくなると視野が広がる。例えば、いままで咲いていても気づかなかった美しい花に、気づけるようになる。誰かによい言葉をかけられていても気づかなかったのに、気づけるようになる。ツキとはこの気づきのことだ。

また、“揺らがず・とらわれず”の状態になると、自然に発揮される人間固有の二つのスキル(技能、技術)がある。一つは成長するスキル、もう一つは愛するスキル。その結果、人間関係がよくなり、思いがけないものが手に入るようになったりする。