すくみ足の治療薬は、実は二種類あるのをご存知でしたでしょうか。
抗パーキンソン病のお薬と、もう一つあるのです。
■すくみ足の治療には、時期をわける必要がある
すくみ足の治療薬には、抗パーキンソン病薬を使う事が大半です。そして治療法には、薬が効いている時間帯(オン)、効いていない時間帯(オフ)の時で違います。
オフ時に使用される代表的な、お薬としてドロキシドパ(商品名:ドプス)があります。
すくみ足の原因の一つを、脳医学的に検証していくと、脳内のノルアドレナリンの量の不足という結論に至ります。
この様な患者さんには、ノルアドレナリンを補うことで、症状を緩和させる事ができますが、これは血液脳関門を通過することが出来ないので、脳内でノルアドレナリンに変質する薬物をしようします。
これがドロキシドパ(商品名:ドプス)です。
■足らない要素をそのまま補っても、脳内にたどり着かないその理由とは?
すくみ足に限らず、パーキンソン病では人間が脳内に本来持っているはずの活性化物質、ドーパミン、アセチルコリン、ノルアドレナリンが不足して起こります。
しかし、三つそのものを体内に取り込むのは実質上不可です。
これらを外部から取り込むためには、ノルアドレナリンの様に、体内に入ると、本来の物質(ノルアドレナリン)に変わるという形をとるものや、レポドパのように、ドーパミンが効くように前もって入っていく薬もあります。
またゾニサミドの様に、ドーパミンの合成の促進という作用があるものもあります。
いずれにせよ、原因となる要素を、そのまま薬として体内に取り込むというのではない、ということを、すくみ足の患者さんは、念頭に置いてください。