きもの着付とお料理教室wayoriの順子です。
今日はきもの着付基礎クラスの5回目のお稽古の内容についてです。
入室後は各自、衣装敷の上に準備をして、下着を着け、長襦袢までお召しいただきます。
前回の宿題は、下着を着けるところ、余裕があれば、長襦袢まで。でした。
自宅での練習は、絶対に無理・無茶をしないこと。
途中でわからなくなって、動画や本を見る必要はありません。
今日は忘れていても、明日は思い出すこともあります。
正しく覚えることが大切なので、他のやり方を見て、無理矢理覚えて苦しむ必要はありません。
忘れてしまったらそれでいいのです
ご挨拶をして、お稽古がスタートです。
セットの順番や向き、下着の着け方はもう一緒に確認しません。
ただし、準備の段階でかなり怪しい着方の方がいたり、皆さんから「もう一度」とリクエストがあれば
一緒に着け直します。
しかし、時間は無限ではありませんので、ここまでに時間を使い過ぎてはもったいないです。
できれば、長襦袢の確認からお稽古が始められると良いですね。
一緒に長襦袢を着直すことで、「あ、ここ間違えていた」「ここからわからなくなっていた」と気付きます。
そのような箇所は印象に残りますので、次回からはきっと大丈夫だと思います。
5回目のお稽古の頃には、まだ不安はあるものの動作は見違えるほど早くなっています。
2.3回目の頃は長襦袢を1回着るだけで何分も掛かりましたが、もうスムーズになってきます。
早くなった理由は目ではなく、耳で手が動かせるようになるからです。
最初のころは、衿先、身八口、衣紋と言われてもわからず、小物の取る位置もあやふやで、
一度、私を確認してから、ご自身を確認をして、やっと動作に移ります。
しかし、次第に私を見なくても声の誘導だけで手が動くようになります。
ちょっとしつこいくらいに長襦袢を復習してから着物を着ます。
着物は1,2回程度です。
お稽古ではほとんど鏡を見ません。というよりも、お見せしません。
鏡を見ると形ばかり気にされて、手順への意識が薄れます。
手順が分からない方がきれいに着られるわけがありません。
先ずは手順を覚えて、少しずつ要所要所で鏡を見て確認していただくようにしています。
経験者でありがち・・・すぐに後ろを振り向いて鏡を見て、余計なところばかり触って時間を奪う。
グループレッスンは一人のための時間ではありません。
5回目あたりからは少し厳しくなります。
5回目は、帯の余りの始末を覚えて欲しいので帯に時間を割きます。
この始末の仕方はwayori流ならではの始末です。
未だに同じ結び方をしている本や動画を見たことがありません。
着付の経験者も初めての体験なので戸惑う箇所です。
名古屋帯のお太鼓結びは5回目で一度終了して、7~9回目は袋帯になります。
名古屋帯は10回目以降にまた戻ってきます。
この時点で名古屋帯を完璧に覚える必要はありません。
袋帯と共通するところがありますので、10回目に名古屋帯に戻ってくると意外と楽に出来ます。
5回目は袋帯に入る前に共通しているところを理論的に理解していただきたく、
グループレッスンのメリットが功を奏します。
必ず全員の背中を使って繰り返し説明をします。
ご自身では背中側でやっていることが慣れるまではわかりません。
他の方の背中を何度も見て、脳にインプットします。
ご自身がやっているときには、存分に想像力を働かせて欲しいのです。
ご自身の手が今はどこを触って、どこがどうなっているのか見えないけど頭の中で見て欲しい。
そして、体感で「締まった」という感覚を身につけていただきます。
ここが帯結びの肝になります。
袋帯でも同じ動作をしますが、袋帯は厚みや長さがあって扱いにくいこともあるので、
名古屋帯のうちに手の感覚を身につけておくのが理想です。
講義とプリント
「お手入れについて」
汚さないための工夫やあと始末、保管の仕方などを説明します。
着物はしょっちゅう洗いに出すものではありませんので日頃の意識が大切です。
先ずは汚さないようにすることです。
「片付けることは次に着るための準備です」と何度も申しています。
奇麗な状態で、折り目正しく畳み、仕舞っておくことは基本中の基本です。
着物にも作り手や着る人の魂が宿っていることを忘れないでください。
宿題
名古屋帯の背中側の始末です。
帯の練習をするためには着物を着なくてはいけないから大変そんなことないです。
お洋服の上に補正を多めにして、帯板をしてください。
その上から帯を結びます。
手順の確認だけでしたらこれで充分です。
自宅で練習するときは無理をせず、短時間で数日に分けてください。
次回は基礎クラス6回目です
6回目は4月スタートは浴衣、10月スタートは角出し結びです。
普段着の着物。お召しに絞りの名古屋帯です。
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