肩の力を抜いて、楽しんで欲しいです。 | きもの着付とお料理教室 wayori @港区白金

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母の影響で子供の頃から日本の伝統衣裳「きもの」をこよなく愛し、日本の伝統食をベースとしたマクロビオティック、
母から受継いだ手作り発酵食品・保存食を日々の暮らしに取り入れています。
お教室やブログを通して、みなさんの暮らしのお役にたてるとうれしいな♪

きもの着付とお料理教室wayori順子です。
8/18の各イベントの返信は済みました。
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どうぞよろしくお願いいたします。

絽
今日のお稽古のご挨拶時の装いです。
着物、帯、帯揚げ、帯締め、長襦袢、全て20代の後半に誂えました。
随分前ですが、着付の生徒さんから言われたことが
今でも胸に突き刺さっていて、度々思い出されます。
「着物は経済的に裕福で、
暮らしに余裕のある方々の趣味の一つと感じました」と。

もちろん、話の前後に諸々あり、

いきなり爆弾を落とされたのではありませんよ。


私自身は決して裕福でなければ買えないと思っていませんし、

まして、着物は「趣味」ではありません。
着物は、着るものです。
決まった収入の中で何を買うか、何に使うか、何を優先するか、
人それぞれで私も母も着物が好きでしたので優先順位は高かったです。
20代は外資系金融の正社員、大学病院の私設秘書が主だった経歴です。
前者はお給料は平均より高めでしたが、制服がなかったので
(今では当たり前ですが)、毎月の洋服代は相当でした。
後者はそれに比べたら低いし、白衣なので洋服代は普通でしたが、
毎日定時なので外食、旅行、エステにフラメンコと何かとお金が
消えていきました。
ちょうどそのときは、着付講師になっていましたので二足のわらじです。
ごくごく普通のOLでしたが、着物の優先順位は20代前半から高いです。
将来、結婚し子供が出来たら好き勝手に買えるとは限らないので、
洋服・靴・バッグは良いものを長く大切に使えるものを買うようにして、
着物は買えるうちに1枚でも多く買いたいと思っていました。
決して裕福ではないと思います。
欲しいと思うものを大切に誂えてきました。
お高いものは母に少し出してもらったり、賞与まで我慢したり。
お手頃なものは出会ったときにいつでも買えるように、
毎月の給与から貯金とは別に分けていました。
今日の着物もそうです。
着付学院では呉服部があり、「きものサロン」という販売会がありました。

年に何度か先生のお宅に呉服部の方がたくさん反物を持ってきて

サロンを開催してくださいました。

その時に着物と帯は誂えました。
確か、藤色系の絽の小紋と絽綴れも一緒に誂えました。
夏物をほとんど持っていなかったので「買えるうちに」と思ったのだと思います。
あの頃に誂えた着物や帯は、「これは長く着られるかな」とか、
「本当にお買い得なのかな」とか悩みながら真剣に1枚1枚誂えましたので、
20年経った今、袖を通す度に思い出すことがたくさんあります。
それらは、決して高いものではありません。
値札を下げて歩くわけではありませんので、高価なものでなくても

自分に合った着付とコーディネート次第で素敵になりますし、

私はそれで充分満足です。

コーデ術もとても大切です。
着物にも流行はあります。
20年前の着物を着る方はたくさんいらっしゃると思います。
そのときに、時代や年齢に合ったコーディネートが大切です。
でも、本当は別に良いのです!!
手持ちの中で、古かろうが安かろうがその逆でも、
自分がときめくものを着たら良いのです(TPOをわきまえてね)。
たかが着るもの、されど着るもの。
もっと肩の力を抜いて、洋装と同じように和装のおしゃれを
楽しんで欲しいと心から思います。