桜の季節に思うこと|女性はこどもを二人以上? | プログレス学習教室 橿原市

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きょうはなかなかのお天気で
桜のつぼみがすっかり緑になりました
もうすぐ咲きますね
ほんとうに楽しみです

このブログではなるべく思想的や政治的なテーマは取り上げないようにしていたのですが
これは避けて通れない気がしています
大坂の公立中学校の校長先生が、朝礼で、「女性にとって最も大切なことは二人以上子供を産むこと」と「講話」なさったという話題です

ご本人が、話が切り取られてゆがめられているとおっしゃっているようなので
全文と思われるものを読んでみましたが
どう読んでも
「このまま少子化が進むと日本の将来の存亡の危機だから、少子化を止めるために、女性は子供を二人以上産むことをキャリアアップよりも優先すべきだ」
としか読めません
女性は子供を産むことができるのだから、心身ともに健全にしておきましょうねとか
そんな話ではないのです
「二人以上」と、具体的に数字を出されたわけですから
少子化をくい止めるために産む性を優先しろと聞こえます
つまり、全体のために個人を使えとおっしゃっているようなのです
これではまるで「国のために産めよ増やせよ」ではありませんか


子どもを産み育てる環境は大変厳しいものです
「保育園落ちた日本死ね」という切実な叫びがあるというのに
「二人以上産むことが最も大切」とは、なんという無神経でしょう
しかも、学問やキャリアを優先するから少子化が進んでいるのだと思っていらっしゃるようで
「子育てし終えてから大学に行くなり手に職をつけるなりするのがいい考えだ」とおっしゃっています
これでは、女子は男子と同じ道を歩むなと言われているのと一緒
性差別につながりかねません
それに、だいたい、中年の新卒を雇います?
働ける期間が10年以上短いんですよ?
仕事を覚えてようやくこれからというときにはもう定年間近です
いまの日本の社会で、子育てを終えて大学に行って、職に就けるとは思えません
あまり現実的な考えとは思えません

さらに腹立たしいのは
この内容を朝礼で高いところから生徒にむかって話されたことです
個人的にこういった考えを持たれるのは結構
先生仲間や友人同士で話されるのもかまいません
でも、これは、あきらかに偏った考えかたです
校長先生が朝礼で生徒にするべき話では、断じてありません
学校は学びの場で、会社や宗教団体ではないのですから

すみません
すこし感情的になりました
腹立ちついでに、組体操のピラミッドやタワーの話もしておきます
奈良県の小、中学校で、体育大会の組体操の練習で骨折した生徒さんが
たしか、11人いたそうです
成長期の骨折はいただけません
学校の授業で骨折するなど、事故ですよ
ピラミッドやタワーには達成感があるというのですが
一番下で硬いグラウンドに腕や膝をついて踏ん張っている子に達成感があるでしょうか
しかも、ピラミッドやタワーの完成した姿を自分の目で見ることはできないんですよ

よくがんばったとうれしそうに完成形を見ているのは体育の先生です
アンケートを取ったら、達成感に教師と生徒でずいぶん差があったそうです
ピラミッドやタワーはぜひ見直してほしいです
それより、日本体育大学でやっている「集団行動」のほうが、よほど感動的です

きょうは、脱線して、近ごろ腹立たしく思った話題をとりあげました
明日一日お休みして、また、古代史の世界に浸りたいと思います