アフガンで亡くなられたペシャワール会現地代表 中村哲医師は、「医療では心と体の渇きを埋められないのです。“食”と“環境”を整えてこそ、その渇きを埋められるのです」と話されました。
独学でかんがい事業を学び、緑の大地を作り、学校を建てるなどして、その思いを実践されました。
雷に打たれたような感銘を受け、和漢膳ももっと多くの方に知っていただくアプローチが他にあるのではと、新たな使命感に燃えました。
資源がない日本が今後生き残っていくには、「教育」こそが大事です。
なのに、教育に対する公的支出のGDP比は、43カ国中40位。
食育の分野もまだまだ栄養素を軸とした栄養学です。
最先端と注目されているがんゲノム医療は、遺伝子やDNAを解析、その患者さんに合ったオーダーメイド治療です。
まさに和漢膳も、自分の体質(証)、年齢、体調、季節に合う食材を選食するオーダーメイドなので、バランスの崩れが早く整うのです。
学文社の通信講座「薬膳マイスター養成講座」も9年目となり、卒業生も3万人となりました。
板倉奈菜子は城西大学薬学部で講師を務め、和漢膳の分野で単位取得ができるまでになりました。
漢方栄養学を学んだ卒業生達が職業として活躍するには、調理師、栄養士のような「和漢薬膳食医」を国家資格にすることだと考えます。その実現に向けて大きなうねりとなるよう、更に精進したいと思っています。
中村先生がお好きな文字は、「恕」(思いやり)だそうです。
この文字の意味を初めて知りました。
私も今後の活動の指針にしたいと思います。
和漢膳
百合根と根菜のとろろ汁
