10月末に、新しくオープンした富山大学和漢医薬学総合研究所の民俗薬物資料館へ行ってきました。

民俗薬物資料館は質・量ともに日本第1位の生薬資料館です。

ここには、国内外の調査で集められた27,000点にも及ぶ貴重な資料があり、教育研究用に活用されています。


漢方医学や中国医学、インド医学で用いられる生薬や日本の民間薬をはじめ、貴重な書籍などがカテゴリーごとに分類、展示されています。


奈良の東大寺の廬舎那仏に奉納された薬物を「正倉院薬物」といいますが、それと同類の生薬も見ることができます。

桂皮(ケイヒ)、大黄(ダイオウ)、甘草(カンゾウ)、麝香(ジャコウ)、龍骨(リュウコツ)、犀角(サイカク)などがあり、天平の高貴な人々が病の治療に使っていたのかしら・・と、しばし思いを馳せました。

8世紀当時の東南アジアやインド、チベットなどの貴重な舶載品を見ると、中国の交易圏の広さを感じます。

私の生薬の師、故難波恒雄先生は、正倉院薬物の効能を調べられました。

甘草など、今でも充分使える効能があったと伺い、保存する技術の高さが分かります。




メンターけいこのおいしいトーク

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懐かしい難波恒雄先生の描かれた薬用植物の細密画の前で。


メンターけいこのおいしいトーク

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柴原直利先生の診療実演の様子


午後からは、和漢医薬学総合研究所教授、柴原直利先生による「漢方診断の体験-気・血・水病態-」の講演がありました。

体験に基づく様々な例を挙げてのお話は、ユーモアたっぷりでとても分かりやすく、面白かったです。

医学部の学生を患者に見立て、実際の診療の様子を実演されました。

ひとさし指、中指、薬指の3本で脈を測ったり、瘀血の状態を探るやり方、舌診の見極めなど、皆様興味深く見入っておられました。

一般の方にも「気・血・水」で健康をはかる東洋医学の基礎が、よくお分かりいただけたのではと思います。


年に数回一般開放されますので、ぜひ「民俗薬物資料館」へお立ち寄りいただけたらと思います。



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