先週、富山市の北日本新聞ホールで新宿芸能社の「ちんどん」公演があり、久しぶりに心踊る演劇を楽しんできました。


 新宿芸能社を率いるのは、羽原大介さん。昨年は「パッチギ!」、今年は「フラガール」で日本アカデミー賞脚本賞を連続獲得し、最も脂ののりきった脚本家として知られている方です。東京を出て公演したのは初めてとか。富山では小劇場の演劇はありませんから、どんな舞台なのか興味津々でした。

 

 「ちんどん」とはチンドン屋さんのお話。富山では毎年4月に全国チンドンコンクールが開催されています。空襲で焼け野原となってから10年、「アカンときこそ笑わんまいけ♪」と、コンクール誕生が実話をもとに繰り広げられます。


もう一方の舞台、東京ではチンドン社中の一人ひとりが背負っている戦争の傷痕が進行とともに明らかになり、観客もその痛みを共有します。特攻崩れの親方、元従軍慰安婦、両親のいない靴磨きの少女、窃盗常習犯…。チンドン一家はまさに戦後日本の断面を物語るかのようです。

 

 そのチンドン一家が昭和30年4月、富山の桜祭りの第一回全国チンドンコンクールに参加するところでクライマックスを迎えます。ありきたりの言い方ですが、笑いとペーソスがぎっしりと詰まった2時間。羽原さんの脚本と演出には、温かい心とお人柄が感じられました。


本物のチンドンマンから指導を受けたそうですが、鉦・太鼓、クラリネット、サキソホン、アコーデオン、実に上手でした。ミュージカル仕立てあり、ラップダンスあり、韓国舞踊ありと、ファンへのサービスもたっぷり。もう一度見たいと思う、心に残る舞台でした。


4日間で5回の公演。みなさん、お疲れさま~と、私の冬虫夏草ドリンク「黒力X」を差し入れさせていただきました。




ちんどんチラシA

ちんどんチラシA


ちんどんチラシB

ちんどんチラシB