富山から沖縄直行便はないんです。お隣石川・小松空港8:35発に搭乗するため、自宅を5時に出発。定刻通り沖縄到着、正午ごろにレンタカー営業所からさあ出発。椰子の並木道路やブーゲンビリアの花々は異国へ来たようで胸が高まります。
平和祈念公園に近い丘陵にある「ヘリオスブルワリー」でお昼をいただきました。ヘリオス酒造のビール工場に併設されているレストランで、店内に入ると「身土不二」と大書した扁額が目に飛び込んできました。
「身土不二(しんどふじ)」とは、現代風にいえば地産地消が解りやすいでしょうか。身の回りでとれた食材を食べることが健康によいという考え方は、「医食同源」に通じますよね。それを明治時代に発表したのが福井県出身の石塚左玄さんという人。陸軍で薬剤の仕事をしていましたが、著書「通俗食物養生法」の中で、食育という言葉を初めて使った人として知られています。
ブルワリーは、自家栽培のハーブや野菜、契約栽培の無農薬野菜をレストランで提供していると情報収集していたので楽しみでした。南仏を思わせるようなたたずまいはおしゃれで、いい雰囲気。
コースランチに、運転手の夫には申し訳ないと思いつつも、フルーティーなバイツェン、甘い香りとホップの苦味がきいたペールエールなど4種類の味が味わえるお試しセットを注文。それぞれ趣があって美味しかったのですが、私は「ペールエール」が気に入りました。
サラダに使われていたトマトは地元の八重瀬町(やえせちょう)で栽培されたこだわりの高糖度トマトでした。ゴルフボールほどの大きさで、真っ赤な色からも完熟度が分かります。ホホ肉のやわらか煮込み黒ビール風味や自家製のデザートはウ~ンもう一工夫ほしいかな・・・。
ヘリオスでは泡盛、古酒も醸造・販売しているのですが、店内の中央になにやら年代物の壺が飾ってあります。その脇にひしゃくが添えてありましたので、試飲したいお願いしましたところ、なんとなく歯切れが悪い応対なんですね。壺には濾過してない古酒が入っていて、もうほとんど残っていないので試飲はしていない、保存の面から瓶詰めにして販売できないんです・・・と言いながらも、小さな盃に半分ほど入れてくださいました。稀少品ですから、まず香りを楽しみ、ちょっと口に含みました。芳醇な香りと共に舌の上で弾けるような口あたりに、思わず「すごい!おいしい」と声を上げていました。
それがきっかけで、店員さんから古酒についてのレクチャーを受けました。「これまでも古酒には3年ものとか5年ものとかがあって販売されてきました。ところが、その年数は厳密でなく、「およそ」というぐらいおおまかだったんですが、昨年からきっちりした年数しか表示できなくなりました。」と。
ブランドの標準化が図られたわけですね。消費者の信用を得るためには大切なことだと思います。
無濾過の古酒があまりにも美味しかったので、ブルワリー店内で販売されていた、ひと樽から瓶詰めされた1万8200本の限定品を2本ゲット。まだ封をしたままですが、 そろそろ今晩あたりビンテージが醸す風味を楽しむかな~。
「ヘリオスブルワリー」
4種類ビール
八重瀬町こだわり野菜サラダ
ホホ肉のやわらか煮込み黒ビール風味



