債券オプションは
選択権付債券売買取引と長期国債先物オプションの2種類
選択権付債券売買取引(債券店頭オプション)
=証券取引法上では、有価証券オプション取引には該当しない。
特徴
・オーダーメイドでオプションが作れる
=ヨーロピアンタイプ・アメリカンタイプのみならず、様々な方法が可能。
ex)停止条項付きのオプション、アベレージ型オプション、ルック・バック・オプション
・現物の受渡しが伴う
=現物のポートフォリオを直接からませることができるので、
現物債の取引の多様化に大きく貢献している。
①取引対象
国債、地方債、特別の法律により法人が発行する債券、特定社債、外国債など
ただし、新株予約権付社債券を除く
②期間
1年3ヶ月以内(契約日~受渡日)
③売買単位
額面1億円
※外貨建債券は1億円相当額
④売買価格
個別取引ごとに当事者間で自由に設定
⑤権利行使
オプションの買い方が売り方に債券の受渡日を通知する。
※行使期間内に権利行使されなかった場合はオプションは失効
⑥相殺
・転売が許されていないため、オプション契約を流動化するには相殺する必要がある。
・売り買いのみが逆方向で対象債券、額面、行使期限、行使価格などは
既存の契約と全く同じ内容のオプションを同一の契約相手との間で新規に契約する。
・相殺する2つのオプション契約のプレミアムの授受は個別にされ、差金決済は禁止
⑦売買証拠金
=プレミアム+対象債券の額面×5%
一定の金融機関以外の投資家が売り方となった場合、証拠金が必要
売り方が買い方に
取引契約日から起算して3営業日目の正午までに差し入れる。
※有価証券による代用も可能
⑧委託手数料
プレミアムに含まれる。
長期国債先物オプション
=上場されているため、価格の公示性や流動性が高い。
特徴
・レディーメイド(⇔オーダーメイド)
・権利行使に関して、先物の建玉がたつ
※建玉
=反対売買されずに残っている未決済分のこと。
相場によって増減し、株価が上昇している時は建玉の残高が増加し、
下降している時は減少する傾向にある。
売買高、市場規模人気などを計る重要な指標の1つ
①取引対象
長期国債先物プット・オプション
長期国債先物コール・オプション
②取引所
東京証券取引所
③取引時間
平日
9:00~11:00
12:30~15:00
イブニング・セッション
15:30~18:00
半休日
9:00~11:00
④限月
4半期限月取引(3、6、9、12限月)
短期物限月取引(3、6、9、12月を除く限月)
⑤新限月の取引開始日
4半期限月取引:限月の6ヶ月前の1日(休業日の場合は繰り下げ)
短期物限月取引:限月の2ヶ月前の1日(休業日の場合は繰り下げ)
⑥取引最終日
限月の毎月の末日(休業日又は半休日の場合は順次繰上げ)
⑦取引単位
額面1億円
⑧呼値の単位
額面100円につき1銭
⑨制限値幅
上下2円(前取引日の清算値段から)
⑩権利行使価格
4半期限月取引
1円刻みで7種類(取引開始日)
50銭刻みで11種類以上(取引最終日の属する月の前月の1日)
短期物限月取引
50銭刻みで11種類
※それぞれ先物価格の変動に応じて追加設定
⑪権利行使期間
アメリカン・タイプ(取引開始日~最終日までいつでも可能)
定められた期間内に行使されなかった場合、権利消滅
イン・ザ・マネーの銘柄については自動権利行使
⑫取引代金の授受
約定日の翌日
⑬証拠金
SPAN