先物取引
=対象商品を期限日に約定価格で売買することを契約する取引
※この契約により買い方は購入する義務を、売り方は売却する義務を負う。
ただし、期限日前に反対売買を行うことにより契約解消も可
反対売買=買い方が転売、売り方が買戻しをすること
※先物取引は対象商品の現物取引から派生した取引なので
現商品に対して派生商品と呼ばれる。
先物取引の種類
①有価証券先物取引
=対象商品が現物である先物取引で、期限日に現物受渡しが行われる。
②有価証券指数等先物取引
=株価指数などの抽象的な指数を対象とした現物受渡しのできないもので
期限日には契約時の約定価格と最終決済価格の差額のみを受け払いする
差金決済が行われる。
先物取引の決済方法
株価指数は抽象的な数値で、指数そのものを交付することができないので
次のような決済が行われる
①差金決済(最終決済日)
現実の指数と約定した価格との差額の授受を行うことによって決済すること。
買い方→売り方 差金(約定値>決済値)
売り方→買い方 差金(約定値<決済値)
②反対売買(期間中)
=取引最終日までに、買建ての時は転売、売建ての時は買戻しをすることで
契約を解消する方法
※先物取引を行ってから,転売・買戻し,または最終決済によって決済を行っていないものを
未決済約定といい,未決済約定の数量を建玉(たてぎょく)という。
買いの建玉は転売,売りの建玉は買戻しをすることによって決済を行うことができ,
満期までこれらの決済を行わなかった場合,最終決済が行われる
先物取引の特徴
①反対売買が自由
買い方は対象商品の価格が上昇すれば利益を得、下落すれば損失を被る。
売り方は対象商品の価格が下落すれば利益を得、上昇すれば損失を被る。
相場が予想に反しても、両者とも早期に反対売買を行い、契約を解消すれば
損失の拡大を抑えることができる。
②取引条件の標準化
先物取引は、
・商品の種類
・数量
・受渡し時期
・売買の場所
などの条件がすべて取引所で標準化・定型化されている
③証拠金制度
先物取引を行った時は
売買参加者は決済履行を保証するため、取引所に証拠金を入れる。
取引所は証拠金と引き換えに信用リスクを引受け
売買参加者に取引の安全を保証。
※建玉を毎日の清算値で評価替えし、日々損益の授受を行う値洗い制度を
導入することで証拠金制度を補完