転換社債予約権付転換社債
=新株予約権が付いた社債で、新株予約権の分離譲渡ができず
当該社債の一部または全部を新株予約権を行使したときの出資に充てるもの
特徴
①発行価額=すべて額面で発行
②利率=利率は普通社債より低め(∵記号新株予約権が付されている)
③券種=1銘柄につき1種
④償還=ほとんどの銘柄が満期一括償還制
新株予約権を行使せず償還を迎えた場合、社債として額面で払い戻し
⑤取引=取引所取引と取引所外取引
株式への転換
①転換請求は転換代理人(通常は信託銀行)に対して行う
②株券が交付されるのは、転換請求から5~10営業後
③転換請求から株券交付までの間、株価の変動リスクが発生
価格変動要因
価格 金利 クレジットスプレッド 株価 ボラティリティ
↑ ↓ ↓ ↑ ↑
↓ ↑ ↑ ↓ ↓
※ボラティリティ
=価格の変動性を表すもので、原資産価格が1年間でどの程度変動するかを%で表示したもの
計算問題
取得株数=額面金額
転換価額
※転換価額=新株予約権の行使に際して、払込をしなければならない1株当たりの額
現金受取額=額面金額-転換価額×取得株数の整数分
※1株未満の端数が出た場合、端数は現金で受取り
パリティ価格=株価×100
転換価額
※ パリティ価格=社債を株式に転換するときの価値を表す価格
・パリティ価格=100円 株価と転換価額が同じ
・ >100円 株式としての価値の側面が強い状態
・ <100円 社債としての価値の側面が強い状態
乖離率=(転換社債型新株予約権付社債の時価-パリティ価格)×100
パリティ価格
※乖離率=転換社債の時価とパリティ価格との間に生じる差
・パリティ価格<転換社債型新株予約権の時価 株式に転換せずに売却した方が有利
・ > 株式に転換して売却した方が有利