報道でもご覧になっていると思いますが、
脱炭素社会の実現に向けて
「GX経済移行債」を活用し
水素の製造に向けた設備投資などに対して
来年度予算案の概算要求に
総額1兆2000億円余りを盛り込むことになりました。

また、水素やアンモニアといった分野別に、
脱炭素化に向けて必要になる
投資規模や技術開発などを盛り込んだ
来年度から5年間の行動計画を策定することも
確認されたとのこと。

まさに2050年カーボンニュートラルを実現しつつ
エネルギーの安定供給を守り
また経済成長も遂げるための取り組みであり
先の国会で議論したことが着々と進められています。


そこで先日
以前から委員会質疑でも取り上げ注目している、
大型の商用石炭火力としては世界初となる
アンモニアの大規模混焼(20%)に向けて取り組みを進めるJERA碧南火力発電所を視察してきました。

この日まずは、名古屋のJERA西日本支社を訪れ
アンモニア混焼の事業概要の説明を受けました。

その後いよいよ碧南市へ。
碧南火力発電所は名古屋市から南へ約40キロ
衣浦湾に面する愛知県碧南市南部にあります。

道中は大学時代に過ごした地域も通り
懐かしい思いに浸りながら移動できました音譜


現在日本では化石燃料を使用した火力発電所が
電力需要の約8割を支えている一方、
国内のCO2排出量の約4割は火力発電という課題があります。


太陽光発電などの再生可能エネルギーの活用は
もちろん重要でこれから最大限活用していくべきですが、
天候によって出力が大きく変動する再エネだけで電力を賄うのは現実的ではありません。

こうした課題に対して、
自然条件に左右されず
柔軟に発電量を調整できる火力発電は
今すぐに止めることはできないため、
燃やしてもCO2が発生しないアンモニアを
少しずつ既存の石炭に置き換えていき
最終的にはJERAでは
洋上風力を中心とした再エネの開発に加えて
燃やしてもCO2を排出しない燃料を用いた
ゼロエミッション火力発電を実現して
電力の安定供給とCO2排出ゼロの両立を目指していくということです。


アンモニア20%混焼はこれから実証試験を経て
2020年代後半には商用運転を開始する計画です。
さらには2028年度までには
混焼率50%以上の高混焼試験を実施して
2030年代には高混焼の商用運転を目指すとのこと。


現場の声を聞き、その状況を踏まえながら
国会での議論の参考にしていこうと考えています。

Chao ビックリマーク