少し前のことですが、

中東遠6市町の歯科医有志が

掛川市の中東遠総合医療センターで月に数回行っている

障がい者歯科外来の現場を視察してきました。


以前から、障がい者の歯科診療の難しさ等

小笠掛川歯科医師会の岡本先生から相談を受けており

一度実際の現場を見てみようとなったのです。

この日は知的障がいのお子さんが抜歯に来ていましたが、

暴れると負傷の恐れもあるため

数人で体を固定する必要があります。


歯科診療では切削器具を使ったりと

治療は特に困難を極めます。

基礎疾患や障がい特性の理解など専門的な知識を要する上、

診療には多くの人手が必要になり

歯科医師の皆さんの負担はかなり大きいと

改めて現場を見て感じました。


しかしながら

現場の歯科医師また帯同歯科衛生士は

休日を返上するなど無報酬で診療に携わっている現実があり

善意で診療を行う有志の歯科医師の皆さんも

今、徐々に高齢化が進み

今後の診療への不安も感じていると

おっしゃっていました。

また、

国の診療報酬において

障がい者診療の加算がわずかだという現実を見ると

障がい者診療は収益に直結しにくく

経営に余裕のない若手の医師は敬遠してしまうため

存続の危機も危惧しているということでした。


障がい者も安心して暮らせる共生社会の実現には

近くに歯科診療が受けられる場があるということはとても大事です。

何が出来るのか考え

周囲の専門家とも連携とっていきます。

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