今年も残すところあと2日となりましたニコニコ
1年を振り返りながら今の思いなど
少々長くなりますが書いておきたいと思います。

無所属で活動していると
必ず言われる言葉があります。

『日本は政党政治の国だから』
『政治は数だ、数の力がなければ何もできない』

私はこの言葉を否定したくて
無所属で活動しているわけではありません。
ただ、今の政党政治が、
数だけが物を言う今の国会が、
本当に国民の考えに寄りそっているのか、
国民に納得し期待してもらえているのか、
疑問を感じていることもあります。

今年の通常国会でこんな出来事がありました。
通常国会開会中、何人もの方から
とある件でご意見を頂戴しました。

『国会中継を見ていたら
委員会室にペットボトルが並んでいる』
『プラスチックごみを減らすためにも
国会では率先してマイボトルに変えるべきではないか』と。

以前の委員会では、
水差しに入った水をそれぞれの議員が
コップに注いで飲んでいました。
それがコロナ禍となり
感染対策としてペットボトルに変更になった委員会があり、
きっとそれが目にとまったのだと思います。

ペットボトルでは絶対にダメだと
言うつもりはありませんが、
確かにおっしゃる通りです。
使う時と場所をしっかり考慮した上で
環境に配慮した物を選ぶ。
私も皆さんが思うように、
委員会ではすぐにマイボトルに変更すべきだし、それくらいすぐに変えられると思っていました。

周囲を見ても、子どもも大人も
いまやマイボトルを持つ人は多くいますし、
当たり前のようになっています。
さらに言えば、その時の通常国会では、
まさに国民の皆さんや事業者に
プラスチック抑制や削減をお願いする
新法の審議が行われていましたから
国民に行動変容をお願いする前に
当然それを決める国会が真っ先に変わることは
当たり前だと私も考えていたのです。

しかし、、、
これが簡単な話ではなかったのです。

2019年、
当時の小泉環境大臣は衆議院環境委員会に
コーヒー入りのマイボトルを持ち込んで
『怒られた(←本人の言葉)』という一件がありました。

慣例として、飲み物の持ち込みは
各委員会の理事会で許可を得る必要があった
というのです。
(安倍元総理が健康管理のためマイボトルに白湯を入れて持ち込んでいましたが、これも事前に許可を得ていたそうです。)

その後、小泉前環境大臣は
国会でも自由にマイボトルを持ち込めるようにすべきだと発言。

それを受け、
議院の運営全般を扱う
議院運営委員会の理事会にて、
自民党から『各委員会室に飲み物を入れたマイボトル持ち込みを自由にすべきだ』と提案がなされました。

しかし、報道によると
『ボトルの中身』や『ボトルの柄や色』をどうするかで議論は混迷。

さらにその後、
議院運営委員会に自民党の議員が
マイボトルを持ち込んだことで、
野党側はマイボトル持ち込みを
試験的に1回は認めたものの、
毎回の持ち込みは認めていないと反発。
結果、マイボトル持ち込みについては
白紙になってしまったとのこと。

言い方はなんですが、、、
ばかばかしい。

そんなことがあったとは知らなかった私は
『せめて参議院環境委員会だけでも
マイボトル持ち込みを可能にすべきだ』と
強く訴えようと考えていた矢先。
それを知ったとある方から
『その発言は慎重にした方が良い』と
止められてしまいました…。

なぜ止められたのか。

一つは
『国会のことは国会でお決めになって』という
常套句を聞いたことがあると思いますが、
最初に政府側である大臣が
『マイボトルを持ち込み可にした方が良い』と
発言したことで、
国会のことに行政府が口出ししないで、
と反発を招いた過去があること。

そしてもう一つが、
マイボトル持ち込みの話が、
あろうことか与野党対立の政争の具に
なってしまっていること。
この二つが大きく背景にあるため、
もし私がマイボトル持ち込みの件を委員会で発言し、それに対して大臣が前向きな発言をすると、むしろ決まるものも決まらなくなってしまう…
というのが、発言を止められた
ぶっちゃけ(笑)の理由だというのです。

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私でも謎なのですから
国民の皆さまにはきっと意味不明だと思われるに違いありません。

私は色々悩んだ末、
『政党間の様々な思いが絡んでいるのであれば、無所属の私が中立の立場から提案してみよう』と考え、まずは丁寧に進めなければと
参議院環境委員会の与野党双方の筆頭理事に相談した上で
理事会で『マイボトルの持ち込みを可能にしましょう』というようなことを提案しました。

この私の提案に対して
『各会派に持ち帰っての議論をする』という形を経て…

結論は、、、
『マイボトルの持ち込みはダメ』
認められませんでした。

ただ環境委員会として、
せめて紙パックのボトルにしましょうと、
苦肉の策で決着。
委員会室には紙のボトルが
並ぶことになりました。


なんかモヤモヤ~
すっきりしませんね。

このことで私は様々考えさせられました。
これで本当に国会議員の目線が
国民に向いていると言えるのか。
こんなことすら(すみません)決められない国会だから『何事も前に進めるのが遅い』と
言われてしまうのではないか。

冒頭で述べたように、
政治は数だ、政党政治だと言われます。
大きな組織が強い、数の力で動く、
というのはよくわかります。

でもその思惑や議論の方向が、
国民の思いと全く違った方に
向かってしまうのであれば、
意味がないどころか、
むしろ国民の皆さんの理解から
かけ離れたものになってしまいます。

そうした積み重ねが、
政治は自分たちの住む世界から遠い存在、
政治家は信用できない、
政治家に我々の声は届かない、
といった感情を抱かせる現状を
招いたのではないでしょうか。

私は政党に属さない無所属として活動しています。
それについて様々なご意見や考えがあると思います。
私には組織や団体のしがらみはありません。
少なくとも目線は皆さんと同じだと自負していますし、国会での発言等もその目線のまま一貫して行っているつもりです。

もちろん国会の長年のしきたりや規則は重要ですが、少しずつでも皆さんから信頼してもらえる、皆さんの暮らしに近い国会を目指して
変えるべきところは変えていく必要があるのではないかと強く思います。
そこを政争の具とすべきではありません。

私は静岡県選出の参議院議員として、
静岡県の皆さんの代弁者でなくてはなりません。
これからも皆さんの声を聞き、
皆さんと同じ目線から、その声を国会に届けます。
良いことはイイ、悪いことはダメ!と言える議員でありたいと思います。

小さな力でも小さな一歩でも、
動かなければ何も変わらないのですから。

参議院議員 平山佐知子



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