僕はウイスキーが好きだ | わヘログ

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そういえばこの店員さんって。


僕はあることが気になった。


今まで全く気にしたことがなかったけれど、いつも作戦会議をしてくれているこの店員さん、おそらく僕よりも年下なのに僕が聞いたことをなんでも答えてくれる。


どこでそんな知識を得ているのか聞いてみるといろんな方法を使って自分で勉強をしているらしい。


お酒のことが好きだから勉強してるのだと思うけれど、純粋にリスペクトしかない。


本当にすごいと思う。


僕はいつしか作戦会議で最高の提案をしてくれるこの優しい店員さんのファンになってしまった。


この静かで落ち着く雰囲気のお店と最高の提案をしてくれる店員さんに出会えて本当によかった。


直接ありがとうを言うのが恥ずかしいからこのお店、この店員さんに僕なりに何かできないかを考えてみることにした。


大したアイデアは浮かばなかったけれど、それからというものの少しでも多くの人にこのお店のことを知って欲しくて、知り合いや友達と飲んだ時は必ずと言っていいほどこのお店を紹介するようになった。


一度でも足を運んだらお客さんがこのお店のファンになるという自信があった。僕自身がそうだったからだ。


ウイスキーの飲み方だけでなく、仕事の悩みやプライベートのことを話してガス抜きをしたり、このお店をきっかけにいろんな人とも出会うことができた。


函館であの先輩に出会って、あのバーに連れて行かれて、あの店員さんと話すことがなかったらウイスキーと向き合う機会なんてなかなかなかったと思う。


あの日連れてってくれた先輩、僕にいろんなお酒のことを教えてくれた店員さんに本当に感謝してもしきれない。


函館から札幌に転勤になってしまったけれど、函館に帰ってきたとかは必ず行くつもりでいた。


そして函館に帰ってきたらいつでもあのバーがあると思っていた。


あんなに素敵なバーなんだ。


あんなにお客さんに愛されているお店がなくなるわけがない。


心からそう思っていた。


転勤後、なかなか函館に行く時間が作れないでいた時あの店員さんからひさしぶりに連絡が来た。


3月でお店を閉めることになりました。


多分コロナの影響があったんだと思う。


その連絡をもらった時、正直僕は帰る家がなくなってしまったのと同じぐらい寂しかった。


でもそれ以上に寂しい思いをしている人から連絡が来ているのは痛すぎるほどわかっていた。


なんの巡り合わせかわからないけど閉店する日、元々函館に行く予定があった。


だから僕はとびっきりのありがとうを胸に抱えてそのお店の最後を見届けに行くことにした。


いよいよ3月のお店が閉まる日になり、僕は僕にバーを紹介してくれた先輩と店に向かった。


店に入ると溢れんばかりのお客さんで賑わっていて、カウンターを覗くとアルバイトの方や店員さん全員が勢揃いしていた。


久しぶりのスタッフの面々を見た瞬間、店に入るまで心にあった寂しい気持ちはどこかへ消えた。


やっぱりこのバーが好きだ。


そしてこのバーにしかない雰囲気を作り、たくさんのお客さんに愛されているここの店員さんが好きだ。


バー好きな先輩と出会えてよかった。


素敵なバーと出会えてよかった。


素敵な店員さんと出会えてよかった。


そして何より出会った頃僕がウイスキーが苦手で本当によかった。


いろんなありがとうが込み上げてきて今回この記事を書くことにしました。


最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。



今だったら胸を張って言える。



僕はウイスキーが好きだ。



🦈わへを🦈