cinema staff 『SALVAGE YOU』
前作、『in to the green』へたどり着くまでの物語がこめられた4th mini album。
Vo飯田の伸びやかな声と相反するような激しいリズムフレーズ。
これぞcinema staffという音の構造はそのままに、憂いを帯びたメロディライン。
M-1「奇跡」では、
奇跡はいらない。荷物になっちまうでしょう。
と唄う。この言葉を強く言い切ることができるようになった
ここ数年での彼らの活躍は本当に目覚ましいものがあった。
M-3「さよならメルツ」では、かわいらしいメロディとは裏腹に、光を失ってしまった絶望感が描かれている。
一聴すると、マーチのような可愛らしいギターリフが印象的な作品になっている。しかし、もう一度、次は歌詞に耳を傾けてほしい。
そのギャップに気付いたとき、もっとその楽曲の良さが光って見えてくる。
M-4「her method」 言うまでもないですね、これはもうライブでのダークな照明、客席に飛び込むGt辻が目に浮かぶような楽曲。キレッキレのギターです、まさに。そして、ボーカルエフェクターがかかっており、これまでの同様のダークで破壊力のある楽曲とは一味違って聴こえる。人間味が打ち消されて、歌声もつめたく他の音にと一体化していくような感覚だ。
そして、今回のアルバムはSALVAGE YOU。ラストM-7は「salvage me」。
歌詞に描かれる、ある日のまぶしいくらいの夕焼けが鮮明に浮かんでくる素晴らしい楽曲となっている。
かき鳴らされるギターの音の中にかすかに聞こえる音、最後に夕日が沈んでいくように、その音がだけが残って、フェードアウトしていくことが、この曲の切なさをより一層強めている。
僕たちを救ってくれた音楽、そしてそこから生み出した音楽で君たちを暗闇からひきあげてあげる、という想いがこめられている今作。元気にしてあげるという大それたことは言えないと、インタビューで答えていたシネマ。
そんなところが彼ららしい、この作品がツアーを通して、しっかりと彼らのモノになる瞬間が楽しみでしかたない!