観測史上「最古」のブラックホール、134億年前の初期宇宙で発見 | メインウェーブ日記

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これまで検出された中で最も古いブラックホールを、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による観測で発見したとする研究結果が発表された。天文学の新時代の到来を告げる発見だという

このブラックホールは、2016年に発見された銀河「GN-z11」の中心部で検出された
GN-z11は、天の川銀河(銀河系)から約134億光年の距離にあり、大きさは銀河系の約100分の1だ
これは、宇宙が誕生したと考えられているビッグバンからわずか4億年後に、このブラックホールが存在していることを意味する
だがこのブラックホールは、形成されてから10億年ほどたっているように見えることから、ブラックホールの形成速度に関する理論に問題があることが示唆される

学術誌Natureに1月17日付で掲載された論文の中で発表された今回の発見は、JWSTの高い検出感度の賜物だ
JWSTは赤外線で深宇宙を観測し、はるか昔から宇宙を旅してきた太古の光を捉えることができる

■新時代

論文の筆頭執筆者で、英ケンブリッジ大学のキャベンディッシュ研究所とカブリ宇宙論研究所の教授を務めるロベルト・マイオリーノは、プレスリリースで「これは新時代の到来だ。特に赤外線における感度の飛躍的向上は(17世紀イタリアの天文学者)ガリレオの望遠鏡から一夜にして最新鋭の望遠鏡にグレードアップしたようなものだ」と述べている
「ウェッブが稼働する前は、ハッブル宇宙望遠鏡で観測可能な範囲を超えても、おそらく宇宙はそれほどおもしろくないだろうと考えていたが、そんなことはまったくなかった。宇宙のショーは盛りだくさんで、しかもまだ始まったばかりだ」
 マイオリーノは今や、JWSTによってさらに古いブラックホールの発見が可能になると確信している

■巨大な重力

米航空宇宙局(NASA)によると、ブラックホールは巨大な重力を持つ天体で、光でさえもその重力から逃れられない
そのため直接観測はできないが、ブラックホールの縁の近くに形成される高速回転する降着円盤内の高温ガスから放射される紫外線によって、その存在を捉えることができる

宇宙の始まりに近い時代に相当する遠方で、今回のような比較的大型のブラックホールが発見されたことにより、ブラックホールがどのように成長するかに関する仮説に疑問が投げかけられている
銀河系のような銀河の中心に見られる超大質量ブラックホールは、数十億年かけて現在の大きさになったと、天文学者らは考えている

「これほど巨大なブラックホールが観測されるのが、宇宙の極めて初期だということは、別の方法で形成されたのかもしれないと考えざるを得ない」とマイオリーノは指摘した
今回の発見を報告した研究チームは、2つの可能性を挙げている
1つは、ブラックホールの誕生時の大きさが、従来考えられていたよりも大きい可能性
もう1つは、物質を飲み込むペースが、これまでの想定より5倍速い可能性だ

2023年5月には、銀河GN-z11に「超大質量星」の化学的痕跡が存在することが明らかになった
超大質量星は、質量が太陽の約5000~1万倍、中心温度が太陽の5倍に達する巨大な恒星だ

(この記事は、Forbes JAPANの記事で作りました)

最新・最強の宇宙望遠鏡JWSTによって観測史上「最古」のブラックホールが発見された

今回の発見でブラックホールの形成速度に関する理論に問題がある可能性が出てきた

アインシュタインがブラックホールの存在を予言し、その存在が証明され、その後、謎の天体・ブラックホールの「正体」が次々と解明されてきた

今後も新発見や謎の解明が期待される

 


ブラックホールは時間や光でさえ吸い込む驚異の天体です
あまりにもSF的な「凄い」天体・ブラックホールについて楽しくわかりやすく解説