数十億年前に地球が形成される際、太古の惑星が衝突して破片が飛び散り、その破片が合体して現在の夜空を彩る月になった――
この点について大方の科学者の見解は一致している
この理論は「ジャイアント・インパクト仮説」と呼ばれ、月と地球の基本的な特徴の多くを説明している
だが、地球に衝突したとされる惑星「テイア」の存在については、これまで直接の証拠をつかめていなかった
太陽系内でテイアの破片は見つかっておらず、科学者の間では、テイアが地球に残した残骸は地球内部の高温部で溶解したとの見方が多かった
しかし、テイアの残骸は部分的に残っており、地球内部に埋まっていると示唆する新理論が登場した
科学誌ネイチャーに1日付で発表された研究によると、地球に衝突後、テイアの溶けた塊はマントルの中に沈み込んで固体化した
その結果、テイアを構成する物質の一部が地球の核の上方、地下約2900キロの位置に残ったという
この理論が正しければ、ジャイアント・インパクト仮説を補足する新たな詳細を提供するだけでなく、地球物理学者の長年の疑問に対する答えにもなりそうだ
地球の奥深くに二つの巨大な塊が埋まっていることは既に科学者が認識していた
「LLVP(巨大低速度領域)」と呼ばれるこうした塊は1980年代に初めて検出され、一つはアフリカの下、もう一つは太平洋の下に位置する
これらの塊の幅は数千キロ
周囲のマントルに比べ鉄の濃度が高いため、地震波の測定で検出される
ただ、塊の起源については科学者にも分かっていなかった
(この記事は、CNN.co.jpの記事で作りました)
地球に衝突した惑星ティアの破片が月の形成に寄与したとされる理論を補足する新理論が発表された
地球への惑星ショウトツが月の形成につながったとする説を後押しする
月は地球の衛星であり、太陽とともに身近な天体です
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