六本木ヒルズにて美味しいカレーを頂いたもっさん。
お次へ向かいます。

地下鉄大江戸線に乗り込み、六本木より春日へ。
普段はこうした、大きくエリアを跨いでの食べ歩きは滅多にしないのですが……。
3月末に体調を崩し、その影響から4月上旬まで2週間、食べ歩きを封印しておりました。
厄落としを兼ねて、あの食材を頂きます。




「わたべ」さん。
2023年4月15日訪問。
12時54分入店。



という訳で、鰻でございます。
そこまで頻繁に食べている訳ではありませんが、鰻はもっさんの大好物。
体調を崩した後に頂く事が多いかしら。
治療行為の一貫なので仕方がない。

お邪魔しましたのは文京区小石川の「わたべ」さん。
人気店につき、電話若しくはオンラインでの予約がほぼ必須です。
予約サイトを見る限り、遅くとも訪問予定日の3週間前には予約を入れて置いた方が良いでしょう。




わたべさんの店舗は、アトラスタワー小石川というマンションの1階にあります。



マンションのテナントに入った鰻屋さんって珍しい、珍しくない?
そう思いお店の方にお聞きしたところ、現在はアトラスタワー小石川の緑地になっている場所に旧店舗があったそう。
再開発を機に、同土地内で移転をされたという事ですね。

◯ 本日のランチ:9900円のコース

もっさんは事前にコースを予約済み。
3ランクあるコースから、真ん中のものをセレクトしました。

当ブログではお料理のお値段を載せておりませんが、何せコースの商品名がコレでした。
ものっそい稀有な例外です(笑)。

尚、コースの構成は以下の通りです。
・先付
・サラダ
・お造り
・白焼
・特上
・アイス

◯ ノンアルコールジントニック
わたべさんはワンドリンク制。
もっさんはこの時期禁酒中でしたので、炭酸水をお願いしました。
するとスタッフさんからおススメ頂いたのが、ノンアルのジントニック。

ほう?
面白そうですね、ほなそちらをお願いしましょうか。


ははあ〜〜!
ちゃんとジュニパーベリーの主張がありますね。
アルコールを用いずに成分の抽出をしているのかしら。



これはンマいですわ。
ボトルを教えて頂いたので、自宅用に1本キープしておきました(ダイマ)。
◯ 先付 鰆の炙り




コースの1品目は鰆の炙り。
口当たりの柔らかな合わせ酢で和えた大根おろしと芹が添えてあります。
鰆もあらかじめ〆てあると見え、酢の物風のサッパリとした味付けと高相性。



芹の食感と香気が効いており、見た目以上にインパクトのある味わいです。
辛口・甘口どちらのお酒とも合いそう。
優秀なスターターです。

◯ 鰻の煮凝り
2品目は鰻の煮凝り。
アラカルトにて追加オーダーした、コース外のお料理です。
この日のメニューには記載が無かったのですが、スタッフさんへお伺いしたらストックありとのこと。
では、食べさせて貰いましょう。




鰻とゼラチン質が綺麗な層状になっており、和風のテリーヌといった出で立ちです。
味付けは甘口。
ベースは鰻のタレでしょうか。




鰻そのものは勿論ですが、固まった煮汁にもしっかりと旨みが入っています。
生姜による味変も気に入りました。
いやあ美味しい!

◯ 京水菜とジャコのサラダ


3品目はコースへ戻りまして、京水菜とジャコのサラダです。



ジャコのザクザク感と水菜のシャキシャキ感。
両者のコンビネーションが実に秀逸!

青紫蘇ドレッシングにジャコの塩気が相俟って、これまたお酒の進む味わいです。
すいません、ジントニック(ノンアル)もう1杯。

◯ お造り 3点盛り



4品目はお造り。
こちらもコースに含まれています。



伊豆下田産の鮪に、ヒラマサ、ヒラメの3点盛り。
ヒラマサが頭ひとつ抜けていました。

◯ うまき
5品目はアラカルトにて追加の「うまき」。
オーダー時にスタッフさんから
「かなりヴォリュームがありますので、ハーフでお作り致しましょうか」
とご提案頂きましたが、有り難くお断りしています。
満腹になってこそのお食事というものよ!
尚、お医者さんのご指導は聞かなかったものとする。




そして登場のうまき。
これ、鰻は半身でしょうかね?
言うだけの事はあるヴォリュームです!


焼き立てであっつ熱!
素数を数えて落ち着きましょう。
しっかりフーフーしてからガブリと噛みつけば、口内に広がる出汁巻き玉子と鰻の旨み。
それらの相乗効果!
笑っちゃうくらい美味しいです。


うまきはやや抑えめで上品な味付け。玉子へたっぷりと含まれたお出汁と相俟って、全く不足感は感じません。
この後にうな重を頂くのでなければ、ライス大盛りを所望し、タレをたっぷり掛けたうな玉丼と洒落込みたいところです。
◯ 白焼




6品目はコースへ戻りまして、白焼きの登場。
蒲焼きはいざ知らず、関西式に「地焼き」とした白焼きを頂くのは初めてでした。
ちゅーか、もっさんは白焼きそのものを頂くのも初めてでございました。


味付けはお塩のみ。
タレが掛かっていない分、皮目、身ごろ共に焼き魚らしいサクサク感をダイレクトに楽しめます。
成る程、これはアリアリのアリですなあ。


薬味には酢橘、山葵、粒胡椒、実山椒が添えられています。
もっさんの好みとしては、酢橘+粒胡椒+塩が良かったですね。
酢橘果汁の酸味と胡椒の酸味が、良い塩梅にリンクしています。
ライス大盛りを(
◯ 特上




7品目はいよいよコースのメイン。
うな重様のご出座でござる!
控えおろう控えおろう!




では、仕る。
はいぱっかん。



特上の鰻は肉厚のものを丸々1尾用いているとの事。
矢張り、ご飯の見えないうな重は良いですなあ!
テンションの上がり方がダンチでございます!



鰻はふっくらと柔らかな、関東式の蒲焼き。
身ごろへやや強めに焼き色をつけてあり、サリッとした歯触りが堪りません。



あっさりで辛口なタレが、バチっとキマっています。
これぞお江戸の鰻屋さん。
何の比喩でもなく、お箸が止まりません。
ご飯は大盛りにして頂くべきでした。



うな重には肝吸いとお新香付き。
肝吸いには厚みのあるワカメがたっぷり入っています。
逆に言うとワカメだけで、お麩等が入らないデザインは珍しいように思います。



お新香はやや薄味の仕立て。
お料理全体を通して、あっさりというアティトゥードは共通していますね。
例によって熱いお茶と合わせて頂きます。

◯ 和三盆アイスクリーム



コースの〆、デザートは和三盆糖を用いたお店自家製のアイスクリーム。



和三盆糖は徳島県の岡田製糖所謹製。
二百年前の製法で手作りを貫いておられるメーカーさんだそう。
優しい甘みが活きており、和食コースの〆として相応しい一品です。








⁡もっさんの持論ではありますが、良いコース料理というのは、メイン料理に対してサラダやデザートの格落ち感がありません。
メイン料理の質は言わずもがなです。
わたべさんの鰻コースは百点満点!

人気の理由が良く分かりました。
ご馳走様でした。