この日は浅草界隈を食べ歩いたもっさん。
田原町駅近くから、浅草中心部へとって返します。



文字通り浅草のご本尊たる浅草寺は、大変な賑わいよう。
その賑わいに身を任せるように、真っ直ぐ仲見世を抜けて浅草寺へ。

境内では、素早く御本堂のみにお参りしまして。
浅草食べ歩きのラスト3軒目。
太くて長い縁起物を頂きます。





「叶屋 (かのうや)」さん。
2024年3月18日訪問。
12時入店。



浅草寺とは目と鼻の先、仲見世と伝法院通りの交わる角っこにて営業の「叶屋」さん。



こう言ってはナンですが、ぱっと見、叶屋さんは特にどうって事の無い、普通のうどん屋さんのように写ります。
ですが実際には行列店であり、土地柄ゆえか海外のお客さんにも大人気です。

もっさんの現着時点で、店外の待ちは軽く20名超え。
パンケーキは欧米系の方が目立ちましたが、うどんは矢張り「汁+麺」文化に馴染みのあるアジア系の方が多かったですね。
結果、30分ほど並んでの入店でした。

◯ 本日の1杯:牛肉うどん、天ぷら盛り合わせ



叶屋さんのうどんメニューは季節ものを含めて20種類前後。
「ぶっかけ」「かまたま」「かしわ」等のワードが並び、関西や讃岐のエッセンスを感じさせます。

店頭にて10分ほど並んだところで、事前にオーダーが取られました。
周囲のオーダーでは、うどんに天丼やうな丼が付けられる「えらべるセット」が人気のようです。

もっさんは温かいうどんは「肉うどん一択」と決めております。
折角ですから、天ぷらも頂こうかしら。

店内では入り口脇のカウンターに着座。
大きなお釜で、次々とうどんが茹でられている様子が良く見えました。






入店前から調理は進めてあったようで、入店後は然程待たずにお料理の配膳。
おん?
予想していたよりも、おつゆの色付きが薄めですぞ?
早速頂いてみましょう。



かけつゆは昆布、鰹、いりこのお出汁。
特に昆布出汁がメインなように感じました。

醤油は恐らく、薄口醤油と濃口醤油のミックス。
関東風のつゆに口が慣れている方であれば、薄いと思われるのではないかしら。
もっさん的にはとても好みにどストライクな味付けです。
いや、これは美味いですよ!



うどんは角張った切り口が特徴的な讃岐スタイル。
これを、結構柔らかめに仕上げています。

啜り口はむっちり、歯応えはもっちり。
柔らかさの中心に確かなコシを残す、絶妙な茹で加減。
美味い美味い。
麺は大盛りにすべきでした。



お肉はそこそこ脂の付いた部位の薄切りを、柔らかく煮付けています。
やや甘口ながら、あっさりと薄めの味付け。
かけつゆと同様のアティトゥードです。
おつゆにすこーしづつ、お肉の旨みが染みていくのが堪りませんぞ。



天ぷらは海老と野菜の盛り合わせ。 
海老が2尾にインゲンとしめじ。
写真では見えませんが、底にカボチャが隠れています。





熱々のサクサクとしたところを、かけつゆにどっぷりと浸して頂きます。
各卓には天丼用の追いタレがセットされていますので、そちらで食べるのもアリでした。




叶屋さんのうどんは、関東・関西・讃岐、それぞれスタイルの良いところを引き出し、ミックスしているように思います。
その塩梅がまことにハイセンス!
まさか「ザ・お江戸」の代名詞のような、浅草のど真ん中でこうしたうどんが頂けようとは!

正直もっさんは、叶屋さんに対して

「観光地補正込みでの人気なのだろう」

と先入観を持っておりました。
いや、ナメてましたね!

老若男女国籍を問わないファン層からの支持に納得。
素晴らしいうどんでした。
ご馳走様でした。