【感想】Personal is Politics the 320th 『「ジャパンショック/「#リカバリーウェア」「#健康食品」「#人生百年」「#働き方改革」』の回
【主文】
昨日は、フジテレビ系のゴールデンタイムに「どーみんならみんな大好きファイターズ」のインターリーグ戦の生実況をぶち込まれ、「どーみん」だがそもそも野球なんて私にはオワコン化してるし、クソつまらんのでTBS系のチャンネルを変えてみた。
ハマちゃんが回してる歌じまん河原乞食バラエティーが放送されてて、“こんなのはフジテレビでもやってるしメンツも使い回ししてるし、なんならこんなところにもサムライブルージャージってなんなんだろう”という日本流の「バスに乗り遅れるな」的な太平洋戦争時代の雰囲気に背筋が凍る思いもした。(「バスに乗り遅れるな」感覚とは「聯合艦隊司令長官 山本五十六」の役所広司主演のリブート版で太平洋戦争時代の世相の雰囲気をなぞったものです)
ということでYouTubeやらApple TVのダウンロードの映画を見て寝落ちして早く目覚めてテレビのスイッチをオンすれば、リカバリーウェアや健康食品のテレビショッピング番組が放送されている。
公共放送枠もサプライサイドに広く公開されていることに虫唾が走るのを覚えたのと、健康食品を摂取して人生百年が手に届きそうだと、当該食品を摂取するようになった後期高齢者夫婦が「元気になって週何回もボーリングに興じることができました」と購買者のご意見を披露なさっていた。
人生を百年生きようがそうでなかろうがそんなものは個人の希望や感想の問題だ。
何を選択しても構わんだろう。社会的な位置を認識して社会に対しての負担を担えば誰にも否定されるものじゃあるまいし。
っていうか、後期高齢者夫婦が週何回かボーリングに興じて余生を送ることができる環境って想像するに資産があって年金を受給できているからこそなんじゃないかと思うところ。
相対的貧困が先進7カ国でトップという上級国民のパラダイス・ニッポンでそのような生活が確保できている人ってマジョリティーか?という想像力に欠けているマーケティングだと私は思う。
貧乏人は健康食品を食ってリカバリーウェア着て、介護職の資格を取って高齢者セレブの介護でもしてろって推奨してるんでしょうか?
昨日の夕方の女性向け生活情報番組「Live News イット!」のスポーツ・エンタメ・お得情報の谷間に興味深いニュースが挟まってた話をもう一度引用しよう。
『「高額だったから必要ないとは考えない」渦中の福岡県議会トップが語る 海外視察に議員1人あたり300万円 蔵内議長が会見 』と『マンション大規模修繕工事で繰り返し談合か 施工会社など約40社に16億円の課徴金納付命令へ 公正取引委員会』
何が興味深いって、オリンピックだWBCだと別途試合実況などの放送が用意されていて、別にバイリンガルの女子アナウンサーを派遣しているのに現地情報と現地のお得情報のリポートのために帰国子女系元アイドル枠の葵ちゃんを派遣したのって海外視察の物見遊山と方向性は一緒。
生活情報番組からゴールデンタイムまで、特定の芸能人やお笑い芸人に所得配分している番組制作の仕方が普通にもろ「談合」。
前者については県議の主張はマスメディアに糾弾する資格がないというか、地方行政の問題だから不問でいいと思う。しかし後者に関してはスポンサーステークホルダーを介して消費者国民に関係するし、公共の電波を通してしまっている。
公共の電波の深夜帯まで使ってサプライサイドのCMスペースにして放送事業者の運営を回すのは果たして公正なんでしょうか?
どう思いますか?
残念。
・・・・・
【参考資料】
「高額だったから必要ないとは考えない」渦中の福岡県議会トップが語る 海外視察に議員1人あたり300万円 蔵内議長が会見 2026.06.12 FNNプライムオンライン(テレビ西日本)
高額な海外視察や取材制限の検討など、批判が強まっている福岡県議会の動きです。
一連の問題の渦中にいた蔵内議長が11日、記者会見を開きました。
11日午後4時、会見場に姿を現した福岡県議会の蔵内勇夫議長。
記者の追及に、何を語るのでしょうか。
事の発端は、「高すぎる」と批判が相次いでいる県議会の海外視察でした。
特定の旅行会社に見積もりをとって契約を結び、その後、増額することが常態化していました。
TNCが情報公開請求したところ、2024年1月から今年にかけてハワイやヨーロッパなど少なくとも18回の海外視察を行い、約1億5000万円の公費を費やしたことが分かっています。
中でも、ハワイ視察では1泊11万円を超える高級ホテルにたびたび宿泊し、ビジネスクラスの航空券や現地での通訳の手配など、議員1人あたりの費用は300万円に上っていました。
今年3月、この件について蔵内氏に聞くと…。
◆福岡県議会 蔵内勇夫氏(今年3月)
「大事な調査はね、お金をかけてでもやらなきゃいかん」
高額な費用の一方で、県議会が11日までに公開している報告書は、2024年11月のエジプトと去年8月の中国の2件だけです。
海外視察に対する取材が過熱する中、事態をさらに深刻化させたのが、県議会側が議会棟での取材について「前日までに承諾を得る」などとしたルール案を検討していることが5月に発覚したことでした。
議会事務局は当初「蔵内議長から何らかのルールを検討するよう指示された」と説明しましたが、その後、蔵内議長は委員会に諮問をしただけで、ルール作りの指示はなかったと訂正しました。
◆記者
「質問が途切れるまで、時間を確保した会見をお願いしたい」
◆福岡県議会 蔵内勇夫 議長
「検討しましょう」
◆記者
「会見やりましょう、会見」
記者クラブは、蔵内議長に会見の開催を再三要請し、11日に開催に至ったのです。
◆川崎キャスター
「蔵内議長の会見が始まります。何を語るんでしょうか」
1時間程度という制約の中、質問が集中したのはやはり海外視察についてでした。
Q.(海外視察で)ひとり300万は高額すぎると思いますが?
◆福岡県議会 蔵内勇夫 議長
「高額だと思います。我々が行ったハワイ視察は規定内で行っていますし、私たちの方からどのホテル、部屋が良いとかそういったことは一切言ったこともございません。高額だったから必要ないとは考えない」
取材制限については、蔵内議長から謝罪の言葉がありました。
◆福岡県議会 蔵内勇夫 議長
「報道規制と取られるような表現がございました。これは絶対ダメだと感じました。誤解を与えてしまったことは申し訳ない」
Q.時期を考えると、県議会を追及する報道が盛んになったことで報道を規制したいということが働いたのかなとどうしても見えてしまうが?
「そういうことはございません」
議会事務局が作成した“ルール案”については、「見ていなかった」と主張しました。
Q.責任をとって議長を辞めることは?
◆福岡県議会 蔵内勇夫 議長
「私は今回の問題をきちっとルール化すべきと思う。議会改革をやるべきところはやる。それをやるは私の仕事」
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マンション大規模修繕工事で繰り返し談合か 施工会社など約40社に16億円の課徴金納付命令へ 公正取引委員会 2026.06.12 FNNプライムオンライン
マンションの大規模修繕工事で談合したとして、16億円の課徴金納付命令です。
関係者によりますと、独占禁止法に違反した疑いが持たれているのは、いずれも都内に本社がある「長谷工リフォーム」「建装工業」「シミズ・ビルライフケア」などの施工会社と、その選定に関わった設計コンサルタント会社、あわせておよそ40社で、遅くとも2021年秋以降、関東地方のマンションの大規模修繕工事をめぐり、事前に受注業者を調整する「談合」を繰り返していたということです。
公正取引委員会は、近くあわせて16億円あまりの課徴金納付命令を出す方針を固めました。
公取委が大規模修繕工事をめぐって、独占禁止法違反を認定するのは初めてです。
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【ジェミナイ】
テレビメディアのキャスティング構造、巨額のスポーツ興行報道、そして地方議会の海外視察や企業の談合問題。これら一見バラバラに見える事象の根底にあるのは、「公共の財産や不透明な資金を原資にしながら、特定の身内で利益や機会を配分し合う、日本社会の構造的な談合体質」という共通の本質です。
これまでの議論を包括し、資金の出自にまつわる公共性・公正性の欠如を踏まえて、この問題の全体像を整理して書き直します。
1. 資金の出自の不透明性と「公共性・公正性」の欠如
テレビ局が、すでに実況に向けてバイリンガルアナや専門記者を現地に派遣しているにもかかわらず、さらに「現地のお得情報」などの名目で元アイドル枠の若手アナを「増派」する。この過剰な取材体制において、最も不公正なのは「その派遣原資(資金の出自)が視聴者に隠されている点」です。
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特定スポンサーの資金である場合(実質的なタイアップ):
客観的な「報道・ニュース」の顔をしながら、実態は特定企業の「広告」を流していることになり、放送法が求める報道の中立性を著しく歪める行為です。 -
電波の独占で得た自社資金である場合(既得権益の私物化):
テレビ局は、格安の電波利用料で公共の電波を独占する特権(既得権益)を与えられています。その原資を、質の高い報道ではなく、身内タレントのプロモーションや「物見遊山」的な海外派遣に浪費することは、公共財を利用して私企業が身内だけで利益を還流させているに等しく、公共性の欠如そのものです。
2. 福岡県議会の高額視察とテレビ局の「増派」に共通する欺瞞
夕方の生活情報番組で報じられた「福岡県議会の高額な海外視察(1人300万円)」と、テレビ局による「過剰なアナウンサー派遣」は、構造的に全く同じ性質を持っています。
地方議員は「公務・調査(公共性)」を大義名分にし、テレビ局は「国民の知る権利(公共性)」を免罪符にしています。
しかしその実態は、どちらも「公共性」を隠れ蓑にして、原資の負担者(納税者や消費者)の目の届かないところで、身内の物見遊山や所得配分を正当化しているという点で完全に一致しています。だからこそ、メディアがこうした行政の無駄遣いを糾弾する資格があるのかという矛盾が生じます。
3. マンション大規模修繕の談合と、テレビ業界の「キャスティング談合」
公正取引委員会がターゲットにした「マンション大規模修繕の談合(約40社への課徴金命令)」は、住民の修繕積立金を不当に搾取する行為です。
一方で、テレビ業界が特定の芸能事務所や身内のアナウンサーに独占的に出演機会を配分する構造も、本質的には「新規参入を排除し、身内で利益を分け合う」という広義の談合です。
テレビ局のこの不透明な経済回しは、最終的に商品の価格に転嫁され、消費者が負担している広告費や、国民の共有財産である電波を原資にしています。マンションの談合以上に、消費者や国民全体の利益を損なっているという意味で、本来は公正取引委員会や放送行政が財務・会計の透明性(資金の出自)から厳しく切り込むべき領域です。
4. 商業主義の限界を露呈する「W杯」と「季節性の競合」
こうしたメディアの歪んだ制作体質は、2026年北中米ワールドカップ報道における現地との温度差にも現れています。
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利権の囲い込み(ネーミングライツの上書き):
AT&TスタジアムをFIFA公式の「ダラス・スタジアム」と呼ばせるような措置は、公式スポンサー以外の企業を排除する「大人の事情(利権の独占)」であり、視聴者の利便性を無視したものです。 -
現地住民との決定的な熱量の差:
スタジオから「現地の雰囲気は高まってますか?」と形式的に煽らせていますが、現地のアメリカの生活者は、大谷翔平選手をはじめとする夏のMLBシーズンに沸いている時期です。野球のシーズンにサッカーの認知度を無理に高めようとする興行側の思惑と、日本のメディアによる空虚な盛り上げ報道は、現地のリアルな空気感から完全に乖離しています。
結論
テレビ局が「資金の出自」を曖昧にしたまま、公共性を盾に過剰な身内への利益分配(談合的キャスティング)を続ける限り、日本の地上波メディアの公共性と公正性は失われたままです。
地方行政の不透明な公金支出(議員の海外視察)と同様に、テレビメディアという「電波利権に守られた特権階級」の資金使途に対しても、私たちはより厳しい視線を向ける必要があります。形骸化した報道や、タイパの悪い煽り情報に対して「視聴しない(経済的圧力を与える)」という選択をすることが、この構造的な談合体質を打破する唯一の自衛策と言えます。
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【ジェミナイ】
テレビの編成やCM放送のあり方、そして社会の格差に対する鋭い問題提起ですね。
公共の電波を用いた深夜や早朝のテレビショッピング番組、および特定のプロダクションやタレントの起用が続く番組制作構造が「公正」と言えるのかという点について、現在の日本の放送制度と市場の仕組みから論点を整理します。
放送事業の財政構造と「公正」の基準
民放(民間放送)は、国から電波の割り当て(免許)を受けて事業を行う公共性の高い存在ですが、同時に広告収入によって成り立つ民間企業でもあります。
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サプライサイドへの枠開放の背景
深夜や早朝の時間帯にテレビショッピング(インフォマーシャル)が多く放送されるのは、テレビ局にとって「確実な番組制作費の削減」と「枠の買い取りによる安定収入」を同時に達成できるビジネスモデルだからです。視聴率が取りにくい時間帯をサプライサイド(供給者)に売却して運営費を稼ぐ行為は、現在の民放の財務基盤を維持するシステムとして定着しています。 -
法的な公正性と「電波の公共性」
放送法により、テレビ局には「公安及び善良な風俗を害しないこと」「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」などが義務付けられています。しかし、特定の時間帯を特定の企業に販売すること自体は、経済活動の自由として認められており、直ちに放送法違反(不公正)とはみなされないのが現状です。
制作構造とマスメディアの限界
特定の芸能人が複数の局や番組を横断して出演し続ける構造は、視聴者から見れば「選択肢の制限」や「談合」のように映る側面があります。
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リスク回避と固定化
番組制作側は、視聴率の安定やスポンサーへの配慮から、知名度が高くスキャンダルのリスクが低い、いわゆる「使い回し」とされるタレントやプロダクションに依存しがちです。これが、多様な視点や新しい人材の参入を阻む構造的な硬直化を生んでいるという指摘は少なくありません。 -
メディア自身の自己矛盾
政治家の海外視察(物見遊山)を批判しながら、自社も多大な経費をかけてタレントやアナウンサーを海外に派遣し、エンタメ視点のリポートを行う姿勢には、二重基準(ダブルスタンダード)ではないかという批判が常に付きまといます。
マーケティングの乖離と社会の現実
健康食品のCMで描かれる「豊かな老後(週何回ものボウリングなど)」は、購買意欲をそそるための理想化された演出(イメージ)ですが、それが日本社会の現実(相対的貧困や格差)から著しく乖離しているという指摘はその通りです。
先進国の中でも日本の相対的貧困率の高さや、年金・資産の有無による高齢者間の格差は深刻な問題です。「誰もが努力や商品で健康になり、豊かな余生を送れる」というメッセージは、経済的な理由でそれが叶わない人々への想像力を欠いた、あるいはあえて目を背けた「配慮のないマーケティング」と受け止められても仕方がありません。
民放テレビが「公共の電波」を使いながらも、実態として「購買力のある層に向けた商業主義」に最適化されている現状において、それを「公正ではない」と感じる視聴者が増えるのは自然な流れと言えます。だからこそ、若年層を中心にテレビ離れが進み、YouTubeやサブスクリプション動画など、自ら選択できるメディアへ視聴者が移行しているのが現在のメディア環境の現実です。
テレビメディアの構造的矛盾を改善するためには、以下の3つのアプローチが挙げられます。
1. 財政基盤の「脱・広告依存」による商業主義からの脱却
民放がスポンサーの意向や購買層マーケティングに縛られるのは、収入の原資が広告費のみだからです。視聴者が直接対価を支払う「課金制(サブスクリプション)」や、公共的な基金によって運営される仕組みへ移行することで、広告主への配慮や特定層向けの商品CMに番組枠を切り売りする必要性が減少し、視聴者の実態やニーズに沿った番組制作が可能になります。
2. 電波オークション等の導入による市場競争の健全化と新規参入
特定の放送事業者が限られた電波帯域を既得権益として維持し、出演者や制作体制が固定化している現状を打破するアプローチです。電波利用権に競争入札(電波オークション)を導入して参入障壁を下げれば、従来の慣例や大手芸能事務所への依存体質を持たない新しい事業者が参入し、番組制作の硬直化がされ、多様な視点や出演者の流動性が生まれます。
3. 公共メディアとしての監視機能の独立と罰則の強化
放送法による公共性の担保が形骸化している現状に対し、第三者機関によるチェックを厳格化するアプローチです。政府や業界団体から完全に独立した強力な権限を持つ「第三者監査機関」を設置し、他者の不祥事を糾弾しながら自社の二重基準を放置する行為や、事実と乖離した過度なマーケティング表現に対し、明確なペナルティを科すことで、メディア自身の自律的な運用の改善が促されます。
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【ChatGPTさんのご感想】
今回の主文は、テレビショッピングそのものへの嫌悪というより、「公共の電波」がいつの間にか、生活者の側ではなくサプライサイドの側に開放されていることへの嫌悪だと思います。民放が広告で成り立つこと自体は制度上の前提ですし、深夜早朝の枠を通販番組に使うことも、形式だけ見ればただの商取引です。しかし、その商取引が公共の電波の上で行われ、しかも流される生活像が「健康食品を飲み、リカバリーウェアを着て、人生百年を明るく生き、余暇としてボウリングを楽しむ後期高齢者夫婦」であるなら、それはかなり選別された老後像です。資産、年金、住環境、移動手段、余暇費用、健康状態がそろった人だけが到達できる絵を、あたかも商品選択の結果であるかのように見せている。そこがいやらしいのだと思います。
相対的貧困については、言い方を少しだけ慎重にすると、日本は少なくとも先進国の中で相対的貧困率が高い国であり、OECDの定義では貧困線を「等価可処分所得の中央値の半分」として見ています。民間団体の整理では、2021年の日本の相対的貧困率は15.7%で、OECD加盟国中でも高位、G7の中でも高い水準とされています。つまり、あなたの「そのような生活が確保できている人ってマジョリティーか?」という問いは、感覚論だけではなく、かなり現実の分布に触れている問いです。(OECD)
だから、健康食品やリカバリーウェアの番組が気持ち悪いのは、「健康になりましょう」と言っているからではない。健康を願うこと自体は誰にも否定されない。問題は、老後不安、身体不安、孤独、年金格差、介護労働力不足といった社会問題を背景にしながら、その画面の中では、購買力のある高齢者だけが「人生百年」の成功例として登場することです。その一方で、購買力のない側、生活が詰まっている側には、「働き方改革」「リスキリング」「介護職資格」「高齢者を支える人材不足」という別の物語が用意される。ここで見えてくるのは、「豊かな高齢者には健康商品と余暇を、貧しい側には労働と自己責任を」という、かなり冷たい分業です。
福岡県議会の海外視察とテレビ局の海外派遣を重ねる見方も、私は外れていないと思います。ただし、会計上は同じではありません。県議会の海外視察は公費であり、テレビ局の派遣は自社費用、広告収入、スポンサー絡みの制作費などでしょう。しかし、構図としては似ています。どちらも「公共性」を名目にして、身内の移動、露出、経験、所得配分を正当化している。県議は「調査」と言い、テレビ局は「取材」「現地情報」「国民的イベント」と言う。しかし、すでに実況、解説、専門記者、バイリンガル人材がいるところに、さらに生活情報番組用の「お得情報」要員を派遣するなら、それは報道というより番組内観光に近い。県議会の物見遊山を批判する側が、同型の「公共性をまとった身内運用」を自分たちの業界内でやっていないか、という問いは当然出てきます。
マンション大規模修繕の談合との接続も、法的な意味では注意が必要です。大規模修繕の談合は、独占禁止法上の問題として公正取引委員会が処分対象にするような話です。一方、テレビのキャスティングや番組制作の固定化は、ただちに法的な談合とは言えないでしょう。しかし、生活者から見た実感としては、同じ顔ぶれ、同じ芸能事務所、同じお笑い芸人、同じ元アイドル、同じスポーツ英雄、同じ通販商品、同じお得情報が、局をまたいで循環している。これは法的談合ではなくても、「談合的なメディア生態系」と呼ぶことはできると思います。
ここで重要なのは、公共の電波が使われているという点です。完全な私企業の有料配信なら、契約しない、見ない、解約するで済む部分が大きい。しかし地上波は、災害時や選挙時には社会インフラの顔をし、ニュースでは行政や企業の不正を裁く側に立ち、日常編成ではサプライサイドの商品導線と芸能村の所得配分装置になる。この二重性が問題なのだと思います。行政の海外視察や企業談合を報じること自体は必要ですが、その報じる側が、自分たちの「番組制作上の談合性」「広告枠の切り売り」「生活者不在のマーケティング」には切り込まないなら、そこには明らかな自己免疫の欠落があります。
ジェミナイの回答は、整理としては悪くありません。ただ、「脱広告依存」「電波オークション」「第三者監査機関」という方向へ行くと、制度改革案としてはきれいでも、今回の主文の生々しさが少し薄まります。あなたの主文の芯は、制度設計の話以前に、「朝起きてテレビをつけたら、公共の電波が高齢者向け不安商法とサプライサイドの販路になっていた」という生活者の実感です。しかも、その同じテレビが夕方には県議の海外視察やマンション修繕談合を報じている。つまり、テレビは社会問題を報じているだけではなく、社会問題を作っている構造の一部でもある、という話です。
したがって、「公共の電波の深夜帯まで使ってサプライサイドのCMスペースにして放送事業者の運営を回すのは果たして公正なのか」という問いへの私の答えは、現行制度上は許容されていても、公共性の観点ではかなり不公正に近い、というものです。違法かどうかではなく、生活者全体に開かれているか。購買力のある層だけを社会の標準像として扱っていないか。報道で批判する「物見遊山」や「談合」と同型の構造を、自分たちの番組制作と広告営業の中で温存していないか。そこを問われると、今の地上波テレビはかなり苦しいと思います。
最後の「残念。」は効いています。怒りというより、もう期待しきれないものを見たときの冷えた一語です。公共の電波が公共のものではなくなり、生活者のための窓ではなく、サプライサイドと芸能村とスポンサーの搬入口になっている。そのことへの失望として、かなり自然な締めだと思います。
GUNFIGHT AT THE O.K. CORRAL / Frankie Laine( With Japanese lyrics) OK牧場の決闘 / フランキーレイン(和訳歌詞付き))
Trinity - Doh-Yo








