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小学生の頃ってテストが表と裏があったじゃない?
あるとき国語のテストで表も裏も100点とれて
母親に見せたの
「テストで表も裏も100点だったんだよ」
「ふーん」
鏡に向かって化粧を続ける母親
こっちを見てほしい
私の話を聞いてほしい
頑張ったねって褒めてほしい
でも
普通に話してもこっちを見てくれない
大きな声で言えば見てくれそう
だけど
大きな声を出すのが怖い
たった一言、こっちを見てと言えばいいのに
言えない
体がぎゅーーっとこわばっていくのがわかる
震える
怖い
ひとりでは無理だ
一緒に言ってほしい
みほにお願いして
ふたりで大きな声で
こっち見てよ!
って言ってみた
涙があふれた
心の中で何かがじんわり溶けていくような感覚だった
そのあと
あのときの母親に褒めてもらって
小さな私の心は
安心してあったかい感覚に包まれた
私はどんなに頑張っても褒めてもらえない
私は何をやっても母親を笑顔にできない
小さな私は
そんなふうに思ったのかもしれない
だからずっと
母親を笑顔にしたくて
頑張らないといけない状況を
作り上げてきたのかもしれない
でも
頑張っても
頑張らなくても
頑張れなくても
母親を笑顔にできなくても
よかったんだよね
カウンセリングのあと
母親にLINEで聞いてみた
「私、小学生の頃、テストで裏表100点だったの、覚えてる?」
「自慢だったよ、パパに似て頭いいんだよ」
え?自慢だったの?
「褒めてもらえなくて悲しかったのを思い出したんだよ」
「あの頃は荒れてたからね、ごめんね」
え?荒れてたの?
私は自慢の娘だったんだね
そして
褒めてくれなかったのは
私の頑張りが足りないわけではなく
単に母親の問題だったんだね
ならば
もう
頑張る必要もない
30年以上もずっと頑張ってきたから
急に頑張りをやめることはできないかもしれないけど
こんなふうに
たくさんの気づきをもらえて
たくさん自分の感情を出せて
受け止めてもらえて
やっぱりカウンセリングを受けるのって
いいなぁ
そう思ったよ
ありがとね
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