「幸せに生きるための6つの指針」

 

その6、対人関係論

~全ての悩みは対人関係の悩みである~

 

 

僕たち人間は生まれた瞬間から

対人関係の中で生きていくことを強いられます。

 

人は社会の中で時に助け、そしていつも助けられながら

人と共に生きていく生き物です。

 

 

その関係の中で僕たちは考え方を作り、行動し

喜んだり悲しんだりして育ちます。

 

 

「対人関係論」の反対を「精神内界論」と言います。

 

精神内界論とは

 

人の悩みは個人的なトラウマや性格

癖、考え方が影響し、問題は人の心の中にある。

 

と言った考え方ですね。至極ごもっともですよね(笑)

でもアドラー心理学ではこう考えます。

 

 

『全ての悩みは対人関係の中にある』

 

 

ダイエットできない、頭が悪い

直したい癖がある、病気を患うなどなど…

 

一見、個人の問題に見えることも

対人関係の問題なんだと言うわけです。

 

 

これまた革命的な考え方です。

 

 

アドラー曰く人の問題行動は

「健全な対人関係が不足している」から起こる

 

と言っています。

つまり、何度も登場する共同体感覚

 

1、自分が好き

2、人を信頼できる

3、私は貢献できる

 

この感覚を得られないと

人は問題行動を起こし悩むと言うんです。

 

鬱や不登校、発達障害や認知症まで

全ての症状や問題は

 

アドラーの対人関係論をはじめ

目的論、全体論で説明がつきます。

 

 

人はなぜ自殺するのか

いろんな理由があると思いますが

 

一説によるとそれは

 

 

『全ての所属に失敗したとき』

 

 

と言われています。

どんなにドン底の状態でも

 

信じ合える人が一人いたら

人は死を選ばない。とも耳にします。

 

 

マズローの5段階欲求では一番根本の欲求は

生理的欲求となっていますが

 

実は一番根本にある欲求は

「所属の欲求」なのかもしれません。

 

 

だからこそ人間はどんな手を使ってでも

自分の居場所を確保するんですね。

 

時にはネガティブな行動を使ってまで...

 

このことについては

また別の機会に書きたいと思いますが

 

とにかく人は

共同体感覚を得られる場所がないから精神を病むのだ。

 

と言うわけです。

 

だからアドラー派のサイコセラピストが行う

カウンセリングでは

 

クライアントの日常で

共同体感覚を感じられるように働きかけます。

 

 

共同体感覚を満たすことができれば

人の悩みは消えていくといった考え方ですね。

 

「どんな行動もいつも特定の誰かに向けられている」

 

 

アドラーは人生の課題を3つにまとめています。

 

1、仕事のタスク

2、交友のタスク

3、愛のタスク

 

の3分類です。もちろん全部、対人関係ですね。

 

 

この人生の課題に

取り組んでいく力を『勇気』と言います。

 

 

勇気がくじかれている人は問題行動を起こします。

そしてこの大切な勇気を伸ばし

 

人生の課題に取り組んでいけるようになる

コミュニケーションを『勇気づけ』と言います。

 

 

アドラーの6つの指針は今日で終了ですので

次回からはもう一つの重要な考え方

 

『勇気付け』について

 

次回からまた書いて行きたいと思います。

 

特にこれは子育て中の親御さんにとって

とても重要なコミュニケーションですので

 

共に勉強させてもらえたらなと思います。

 

今日もありがとうございました。