小規模事業者のための『ネット社会&街角ウオッチング』 by iNet@Project -4ページ目

小規模事業者のための『ネット社会&街角ウオッチング』 by iNet@Project

インターネットビジネス初心者向けに、ネット社会と相対するアナログ社会(ネーミング「街角」)からビジネスや暮しをウオッチング。アメリカビジネスの検証『エクセレント・カンパニー』、アナログ時代の感性を磨く古典『徒然草』、名論卓説などからもウオッチング!

<卓越する企業とは>では、サービス業のホテルとして、ワシントンの「フォー・シーズン」の例を紹介しましたが、本のなかではない別のホテルについて。


バンコクに「オリエンタルホテル」があり、世界のビジネスマンへのアンケートで、人気度の高いホテルとして知られています。


何がどのようにいいのかというには、具体的にこれがというものはないようにも思えます。


それでも人気度は高いのです。


最近は落ち着いてきたようですが、タイには似つかわしくないデモでの騒乱などで、印象はよくありませんが、バンコクには世界のビジネスマンがよく集まります。


短期だけでなく長期滞在も多いことから、そこに人気の秘密が隠されていると思っています。


秘密は従業員の微笑みの会釈です。


微笑みの国でもあります。


特に、女性の微笑みは美しく、微笑に合うことで忙しく、百戦錬磨のビジネスマンにとっては心の安らぎになるからではないでしょうか。


このことは企業文化ともいえます。


企業文化や地域文化も同様にアナログの精神が基になり、人と人との応対、接客、触れ合い、コミュニケーションからなんらかのストーリーが生まれ、文化の醸成が醸し出されていくのではないでしょうか。


『エクセレント・カンパニー』《超優良企業の成功の秘密を探る》

『「お久し振りです」といったのである。彼女は私たち二人の名前を覚えていた!』


トム・ピーターズ氏らがワシントンDCに急遽泊まることになり、予約はしていないものの、以前泊まったことのあるホテル、フォー・シーズンのフロントに行ったときのこと。


当時、フォー・シーズンはオープンしてまだ一年目にして随一の人気ホテルで、

「私たちはそのとき一瞬のうちに了解したのである」


著者らはまさか名前を覚えていてくれるとは思ってもいなかったのです。


このことが〝卓越する企業とは〟という秘密を探る問いかけにもなっていったようです。


予約をしていないお客様の名前を覚えることは、なかなかできることではなく、サービス業だからできたということでもありません。


そこにはホテルの基礎となる企業文化が育っているに違いないのです。


ワシントンという地域的なものもあるかもしれません。


昔、ワシントンに宿泊したときに感じたことですが、政治の中心地であるワシントンは、要人も多いことから、ホテル業界のサービスレベルが他の地域よりも高いことを実感しました。


朝食のメニュー一つにしても、健康志向など非常に気を配り、配慮のほどが伺えます。

地域については、それぞれの地域や風土に合った特色・特徴を生かすことがますます求められています。


因みに、フォー・シーズンは人気ホテルとして未だに健在です。


『エクセレント・カンパニー』《超優良企業の成功の秘密を探る》


「エキセレント・カンパニー」によって30年前頃にレポートされた超有料企業は、新しい企業ではなく、数十年間に渡って成長し、維持、発展を遂げた企業です。


しかし、すべての企業が、現代まで継続、継承、持続されてきているとはいえません。


わかりやすい例がGMですが、超有料企業の一つにあげられています。


アメリカを代表する企業で、かって、「マネジメント」の著書で有名なドラッカー氏もGMのコンサルタントの一員でした。


先のリーマンショック依頼の金融危機で崩壊に近い姿になり、辛うじてアメリカ政府のバックアップを受け、立ち直ろうとしています。


数十年も勢いのあるかたちで持続させることは並大抵のことではありません。


継承していく中で規模の大小を問わず、経営者の判断・決断力・マネジメントの重要さが改めて認識されることでしょう。


30年前と現代を比較してみる過程も経営の重要なヒントとなり得ます。



『エクセレント・カンパニー』《超優良企業の成功の秘密を探る》