あんたは払うよ、権藤さん。の真意 -52ページ目

あんたは払うよ、権藤さん。の真意

ご来場いただきまして誠にありがとうございます。「その1」などと付してある記事は続き物になっていますので、数字の若い順にご一読いただけると幸いです、としていたのですが、最近、数字入れ忘れてました。ごめんなさい。では、そろそろ開演です。Oh, yeah! Play it loud!

そういう経緯で、一人で盛り上がるしかなくなった。


いやぁ~ロジャー・ダルトリー、カッコいいな~

68歳だって!?本当か?どっかで数え間違ってない?

すげーな~


断っておくが、私は、ロジャー・ダルトリーが「若く見えた」から盛り上がっているのではない。

別にロジャーが30歳に見えたわけではない。もちろん、17歳にも見えない。

では、68歳に見えたのか、と問われると,、それはあれだけ歌えるということもあって、そりゃあ見えないけど、とにかく年齢は関係ないのだ。


私は、ロジャー・ダルトリーが今でも「カッコいい」から盛り上がっているのだ


最近、「50代でも30代に見える」とかいう類の書籍を見かけたが、そういうのには私は全く興味がない。

確かオスカルも言ってたぞ。

「薔薇は散るから美しいものを...」と。

お嬢さんから「うわ~若いですね~30代かと思いました~」なぁ~んて言われて喜んじゃって、ニタニタ歯を見せて笑う趣味なんて俺には無いのさ。


そういうわけで、唐突だが、やあ、ボブ。

君の歌に『フォーエヴァー・ヤング』という歌があったね。

いい歌だ。実は好きだ。

君の歌にしては長くないのもいい。

たまにカラオケで探すんだが、残念ながらまだ見つけたことが無いんだ。

でもさ、別にいつまでも若くある必要はないんじゃない?

もちろん、君は見た目の若さだけを歌ってるんじゃないだろうけど。


私は、いつまでも若く見えるよりも、カッコいい方がよっぽどいいね。

ロジャー・ダルトリーみたいに、『歳取る前に死んじまいたいっ!』って、いつまでもカッコよく歌える方が...


...I hope I die before I get old!


あんたは払うよ、権藤さん。の真意



「あ、フーですか?出てましたっけ?」と彼は答えた。


そっか~

フー(バンド名)は知っていても、フーで主に歌を担当している人、ロジャー・ダルトリーの名前は知らないのか...


ロジャー・ダルトリーじゃなくてピート・タウンゼント(フーでギターを担当している人)と言えばよかったか?

それでも結果は同じか?

それに、この記事の主役はピートではなくロジャーなのだ。


私は以前、学生街の楽器店の主が発した言葉を思い出した。

「...洋楽を聴く、と言っても、何て言うのか、流行歌として洋楽を聴いている人は、フーの曲なんて知らないでしょ~せいぜい『マイ・ジェネレイション』知ってるくらいじゃないかな~?」


次に、我がバンドのリード・ギタリストの言葉を思い出した。

「え~!?ローリング・ストーンズなんて、来日する前は一般的には人気なんかなかったじゃん!?来日公演してからだろ。エリック・クラプトンだって、『アンプラグド』が売れる前は、普通の人は知らないよ~有名になったのは『アンプラグド』が売れてからだよ~!」


ビートルズのTシャツを着ているからといって、ロジャー・ダルトリーを知っているとは限らない。

ベロ・マークのTシャツを着ている人が必ずローリング・ストーンズを聴いているわけではない。

現に、私の長女は、バットマンのマークの服を着ているが、バットマン関連の映画を観たことはない。


私が迂闊であった。

彼を責める気は毛頭ない。

責められるのは私自身だ。


と言う訳で、

「ロジャー・ダルトリー、すごくカッコよかったよね~!!」

と盛り上がる筈だった私の目論見は外れてしまった。


その後に、「レイ・デイビスも出たの知ってます?」と続こうと思っていたのに...

彼のことは、確か『ビートルズで一番好きなアルバムは』とか言うタイトルの記事で書いたと記憶している。

39才で『アビー・ロード』が一番好き、と言っていた方だ。書いたよな、確か。

彼は、レッド・ツェッペリンも好きだ、とも言っていた。

「なるほど、米国のはどうかわからんが、英国のロックは好きなんだな」と私は勝手に解釈してしまった。


その彼と、同じ場所で再び会う機会があった。

私は社交的な男ではない。

「まだまだ暑いですね~」という類の天気の話も苦手だ。

それに私はここにおしゃべりに来ているわけではない。

したがって、特に彼と話さなければいけない理由はない。

しかしながら、私も最早立派な中高年だ。

先輩として、何か場を持たせないとな...

私は彼に話しかけることにした。


「ちょっと古い話になっちゃうんですけど、ロンドン五輪の閉会式観ました?」

「閉会式?パラリンピックですか?」

「いや、オリンピックの方」

「あぁ、観ましたよ」

「いやぁ~ロジャー・ダルトリー、カッコよかったですね~!!」

「え...?」

あれ?閉会式観たんだよね?

私の声が通らないのが悪いのかなと思い、もう一度発言したが、彼はわからないようだった。

仕方ないな。私は固有名詞を変更して言った。


「フー(WHO)ですよ、ザ・フー(THE WHO)!」


ワン・インチ・パンチは実在した...


こんなのもらったら、たまんねえな~、と私は感嘆した。

「いや、このパンチを動いている相手に当てる、というのは至難の業です」とトレーナーの青年は言った。

正直な若者だ。


それ以来、極論すれば、私がジムに行く目的は、ワン・インチ・パンチ(重心を飛ばすパンチ)を習得することだけになった、と言っても過言ではない。


言うまでもないが、防御も、コンビネーションも、フット・ワークも同じく重要、否、場合によってはパンチ以上に重要である。

教えてもらうとよ~くわかる。

道理で、矢吹丈は青山くんにKO寸前まで追い詰められたわけだ。

だけどさ~ボクサーになるわけじゃないし、視力が悪いのは今も同じだからオジサン同士の試合に出る気もないしね~

あ、もちろん防御等を疎かにしてるわけじゃないですよ。

ちゃんと練習してますが。


もしワン・インチ・パンチ、まあ1インチにこだわるわけではなく重心を飛ばせればいいのだが、を打てるようになったら、このパンチを教えてくれた後輩にお詫びして御礼を申し上げたいと思っている。

「君の言ったことは本当だった。インチキだ!なんて言って、誠に申し訳ない。教えてくれてありがとう。ほら、この通り...」とボディに一撃。

もちろん座布団を持たせて...

さぞかし喜ぶことだろう。



これは、ひょっとして...


私は意を決して彼に聞いた。

「あのさ~ブルース・リーのワン・インチ・パンチって知ってる?」

「何ですか?それ」

いや、ブルース・リーがさ、相手の腹から拳を1インチ(2.54センチ)だけ離した状態からパンチを打つと、相手が吹っ飛んじゃうんだよね~


「ああ、○○(元世界チャンピオンの名前)がやるやつかな?こうですか?」

彼は独り言のように言い、私に座布団3枚分くらいの厚さの円形のミットを持たせた。

私は両手でミットを腹の前に構えた。

「いいですか?絶対動かないでくださいよ」

彼はそのミットから1インチ離して拳を構え、そして打った。

うぉっ...

私は低くうめき、2、3歩後退りした。

数えたわけではないが、印象としては1、2歩ではない。2、3歩だ。


なんだこれは?

こ、こ、これはっ!?

ワン・インチ・パンチ?実在したのか!?


「もう一回やってくんない?」

うぉっ...


「1インチなんか離さなくたって打てますよ」

彼は、殆どミットに接するような状態で構え、打った。

うぉっ...


私は大学生の時、ひとつ下の後輩のアパートに泊まると、「アントニオ猪木とブルース・リーはどちらが強いか」という、今となってはどうでもいいが当時は極めて重要だったテーマについて一晩中議論を戦わせていた。

私は猪木の方が強いと言い、後輩はブルース・リーの方が強いと言い張った。

ワン・インチ・パンチとは、その時に、後輩から聞いたパンチであった。

私は「そんなのインチキに決まってるだろ~」と言い、ずーっとそう思っていた。

2.54センチ離した状態からパンチを打って、相手が吹っ飛ぶわけないであろう。


実在した、のか...