あ、間違えた。『小説作法』だった。
大塚英志氏著『物語の体操』という本のことだ。これはとてもインパクトが強かった。
何せ、本の帯には、「ホントにムカツク奴だ ー 高橋源一郎」と書いてある。
さらに高橋氏は言う。
『その「技術の伝授」に関して。この本以上に役立つものを僕は知らない。
…これは「文学」の側に属していると自負する者には絶対かけなかった、絶命寸前の「文学」のための(あまりに危険な)処方箋なのだ』
ちょっと表現しきれないほど、複雑な帯の言葉。でもこの帯の言葉に、二つの対立が見えてしまう。
ブンガク と ライトノベル
これから、物語は、何処に向かっていくのだろう?
そんな言葉も頭に浮かびながら、でもとても勉強になる一冊。
何せ『公式』がいっぱい出てくる。「誰にでも小説は書ける」と。しかも物語の奥底まで見透かして書いている。
それはまるで、歌舞伎の形式を持った芝居の様だ。読者は次に自分が叫ぶ場所を待っている。
「よっ、XXや」
あなたは、『公式』を使って書きますか?