1時間の間の人生
アカハナの仲間とゴマクサの仲間、
春の小さな花たちには、
結構多いのだと知らされた。
同じ花でも、
色がいろいろで、
まるで違う花のように見えるものが、
観賞用に開発されているが、
こういうことを人に当てはめて考えてみると、
花は喧嘩しないから偉いと思う。
写経をやっていると、
1時間の間に、
集中している中で、
人生が見えてくる。
いい加減に生きてきたことが丸分かりだ。
何度も読みながら書いていると、
リズムを付けて誦じている時とは違って、
意味するところを認識させられる。
書いている字にしても、
「無」という字は20回以上も出てくる。
「不」とか「色」とか「空」も
同じような意味合いを持っていると思うが、
「是」とか「故」は、
般若心経の存在意義を示している。
この五字も7から9回も出てくる。
こんなことを考えながら書いているから、
いつまで経っても、
揃った奇麗な字は書けない。
そういう自分が、
一番自分らしいのかな。