こんばんは♪
今回のお題。
最近、邦画でこの手の「男の美学」を追及した映画ってないな、と思いこの作品をご紹介。
「汚れた英雄」(1982年製作/角川映画)
この作品は中学生当時に観た私が、バイクの免許を取るきっかけとなった映画です。
原作は「男の美学」を追及したハードボイルド小説を書かせたら右に出る者はいない大藪春彦氏。
監督は角川春樹氏が自らメガホンを撮りました。
天才プライベート・レーサー「北野昌夫」は当時の超!二枚目スター=草刈正雄さんが演じてます。
●ストーリー
天才ライダー=北野昌夫(草刈正雄)がプライベートに拘り、マシンと組織力で大きな差のあるワークス・チーム相手に戦いを挑む。
また、その裏でその天性の美貌を生かし、上流階級の女性をパトロンとする事で莫大なレース活動費をねん出していた。
そして全日本ロードレース選手権500cc最終戦、最新のプライベート・マシンを手に入れワークスに挑む。
・・・といった感じ。
●脇を固めるその他の出演者
草刈正雄の他、木の実ナナ、勝野洋、奥田瑛二、浅野温子、中島ゆたか、朝加真由美、伊武雅刀等が出ています。
(浅野温子さん、超!若い!)
●草刈正雄さん
当時、ほんとの草刈さんは超・二枚目!
うちの母は草刈さんの大ファン。
草刈さんが出演した「トヨタ・チェイサー(初代)」のCMを観て、チェイサー(2ドア・ハードトップ)SGツーリングを買っちゃた。
●協力はヤマハ
ヤマハ発動機が撮影に全面協力し、使用サーキットはスポーツランドSUGO。
マシンはヤマハ製のYZRとTZのみ。
北野昌夫は最終戦前まで旧型のTZ500(右側3本出しチャンバー)、最終戦で後方排気型TZ500に乗り換えます。
草刈さんのレース・シーン代役は当時の新星ライダー「平忠彦」さん。
(WGPにワークス参戦していた頃の平氏。草刈さんに負けじと男前です)
ライバルのヤマハ・ワークスライダー/大木圭史役=勝野洋氏の代役は木下恵司氏が演じてます。
ヘルメット、レーシング・スーツは全て平選手のもの(名前だけ変えた)を使用。
ヘルメットはアライ製(のちに平モデルとしてレプリカが発売されてます)でレーシング・スーツは「プロ・ショップ 高井」製。
ちなみに「プロ・ショップ 高井」は当時、私の地元である桜新町にありましたよ。
●男の美学と総評
最近の邦画ではこの手のものは少なくなりました。
主人公もアンサンブル傾向にあり、また強烈な個性を持った俳優さんが減った事も理由なんでしょう。
この映画の当時は、主人公に強烈な個性と野望を持たせたストーリーが多く、演じる役者さんも負けじと個性派揃いでしたしね。
ホストの走りみたいな事をし、女性にお金を貢がせ、レースに命を賭ける・・・まるで男の夢みたいじゃないですか。
私が憧れたのは北野昌夫の自宅。
室内プールがあって、プールサイドにTZ500が置いてありました。
で、クローゼット・ルームを開けるとズラっと並んだタキシードにスーツ、ジャケットetc・・・。
まるでブティックの様でしたもん!
当時は「ウォーキング・クローゼット」なんて言葉は無かった時代ですからね!
これは今でも憧れます。
で、点数。
悩んだ末、点数は・・・・・・90点。
マイナス10点は草刈さんへの嫉妬です。
多分、この映画を観た直後、ローズマリー・バトラーが唄う「汚れた英雄/Riding High」を口ずさむでしょう!
では!