前の記事、映画「Navy Seals」繋がりで、今回はこの作品を復刻します!


ここから原文&加筆↓↓↓。


今回の映画、「NavySeals」の活躍するアクション超大作ではあるのですが・・・その内情を知ったら事の悲惨さに言葉を失うでしょう。。。



「Tears of the Sun」(2003年/邦題「ティアーズ・オブ・ザ・サン」)


●データ

監督=アントン・フークア

脚本=アレックス・ラスカー、パトリック・シリロ

製作=イアン・ブライス、マイク・ロベル、アーノルド・リフキン

製作総指揮=ジョー・ロス

撮影=マウロ・フィオーレ

音楽=ハンス・ジマー

製作費=$75,000,000 

興行収入=$86,468,162


出演=ブルース・ウィリス、モニカ・ベルッチ、トム・スケリット、コール・ハウザー、イーモン・ウォーカー、ジョニー・メスナー、ニック・チンランド、チャールズ・イングラム、ポール・フランシス、チャド・スミス …etc…


*もともとブルース・ウィリス主演の『ダイ・ハード4.0』の企画として進められていたものを独自の企画として映画化されました。


*当初撮影はアフリカで行う予定であったが同時多発テロ(2001年9月)の影響でハワイで行われたそうです。

*前ブログで紹介した映画「Act of Valor」同様、国防総省が全面協力しています。


*タクティカル・アドバイザーとして元SEALSのハリー・ハンフリーズが参加し、俳優陣に銃火器の取り扱いから身のこなし、SEALSの精神などを指導…したそうです。


●超・簡単なあらすじ…

内戦の続くナイジェリア。

アフリカの西部に位置し石油の利権を民族紛争の絶えないアフリカ最大の連邦国家。

フラニ族が率いる反政府軍とアメリカの支援する現政権のイボ族との対立が激化。

その結果、反政府軍が勝利し政権が崩壊、ナイジェリア全土を制圧した。

その残虐非道さから国連による制裁が検討される中、アメリカは駐在外国人の脱出支援を始めウォーターズ大尉 ( ブルース・ウィリス ) 率いるSEALチームに"ある"任務が課せられた。


「アメリカ国籍のリーナ女医 ( モニカ・ベルッチ ) と教会の神父、修道女を救出せよ」



ウォーターズ率いるSEALにとっては楽な任務・・・なはずだった。

ウォーターズ大尉他7名は内戦下のとあるナイジェリアの村に到着し「保護対象者」を確認、脱出の準備を始めるが「患者を置いていけない」とリーナ女医は避難を拒否する。

ウォーターズは仕方なしに「動ける者だけ連れて行く」と嘘を言いリーナ女医を説得し村を脱出するのだった。

ヘリでの脱出ポイントへ急ぐが現地人28名を連れての移動で大幅に遅れるも無事にピックアップ地点へ到着。

現地人を残し嫌がるリーナ女医を無理やりヘリに乗せ「課せれた任務」遂行の為、ヘリは飛び立つ。

空母への帰還中、ウォーターズは脱出した教会のある村の上空付近に差し掛かったところで信じられない光景を目に当たりにするのだった。


反乱軍による虐殺行為である。

小屋は燃やされ残された病人や神父、修道女は虐殺されたのだ。

ウォーターズは悩む…任務遂行だけで良いのか…と。

急遽、ウォーターズはヘリを戻すように指示。

命令に背き一緒に脱出した現地人28名を最後まで越境しカメルーンへ届けると。


…とここまでが序盤のくだり…。

果たしてウォーターズ大尉以下部下7名は、リーナ達を反乱軍からの魔の手から守りきり60km先のカメルーンへ、脱出する事ができるのか…。



●登場銃火器&迷彩

今回の映画で登場する銃火器は、当時のSeals使用火器見本市の様ですよ。


まずは…ミドルレンジスナイパーであるシルク隊員が使用するM14は迷彩塗装が施されてます。



分隊支援火器はこの2つ↓
Mk.43Mod.0(改良型M60)と…




FN M249ミニミ・パラトルーパーです。




ライフルは当時のSEALの標準的装備であるR.I.S付きのM4A1で、各自好みのダット・サイトを装着しています。






隊の先導役である「ケリー」はレミントンM870も使います。




サイド・アームはH&K・Mark23でシルクのみSIG・P226を使用。






●B.D.U

隊員全員がウッドランド迷彩を着用し今回のミッションに望みます。


この映画が「偉い」と思ったポイントがこの迷彩(BDU)です。


抜けたこの手の映画だと新品のBDUを着かねない。。。のですがどの隊員も着古しのくたびれた迷彩です。

SEALといえばいろいろな戦火をくぐり抜けてきた戦争のプロな訳です。

それなのに新品とか着てちゃ・・・新兵じゃないんですからね。


なのでこの作品はGOOD!


●お勧めシーン

①置き去りにした現地人と再び合流し山中をカメルーンに向け歩き出して途中の村での出来事。


反乱軍が村を襲撃し村人を虐殺しているところ、通りかかったウォーターズは通り過ぎる事ができず部下と共に反乱軍を殺しに行きます。


その際、手に持ったMark23にサプレッサーを装着しますが他の映画じゃこんなシーン見れません!



なんったってSEALじゃほぼSIG・P226ですからね!


特殊部隊全軍で使う予定で開発したMark23でしたが超短命だった(はず)ので多分この先観ることはないと思いますので。


②終盤、反乱軍に追いつかれた為、戦闘に突入。

その際、隊員たちは7名横に並び弾幕を張り現地人を避難させます。

しかし反乱軍の火力が勝り、撤退を余儀なくされます。

後退時、端の隊員からとなりの隊員の肩を叩き声を掛け一人ずつ後退していきますが、このシーンもあまり他で見られないのでお勧めです。


これもアドバイザーによる元SEAL隊員の助言だと思うので実際に行われている撤退法なのでしょう。


●総評

評判の中に「反乱軍を悪として描き、キリスト&米国賞賛映画だ」という声もあったといいます。

でもね…私は映画としては良く出来た作品であると思ってます。


実際に行われたアフリカの部族対立での無意味な殺戮を描き出し、ただの戦争映画ではなくもっと大事な事を教えてくれた気がします。


では♪