老いていく母

私は独身で一人っ子
父はもう20年以上前に他界している

その老いていく母に
一人暮らしをさせている

私は家を出たのが比較的遅くて
30代中盤だったかな

小学生ぐらいからだろうか。。。
母との関係に苦しみを感じ始め
家を出る頃には最悪になり始めていた

私が人生のすべてだった母
その母から逃れたかった私

母の言葉はキツかった
こころに刺さり
抜けなかった

そのことを恨み、憎み
母に束縛される人生を
何度も終わりにしたいと
この人を刺して
自分も死ねるだろうか
などと
物騒な事すら何度も考えた

同時に
良い娘
母が望む娘
に慣れなかった自分を責めた

母は自分が言った言葉など
何一つ覚えていないだろう

母にあやまって欲しくて
母に認めて欲しくて
母に「そのままでいいんだよ」
と言って欲しかった

でもそれは叶わなかった
そして今は
叶わなくていいと思っている

40代に入りたてぐらいのころ
母との葛藤は
ピークを迎えた

まるで精神を病んでしまったかのように
近隣の他人に迷惑をかけ始め
私は謝罪に振り回された
裁判沙汰にもなった

でもその葛藤は
過ぎ去った

今も母を大好き
とは言えない

今も
人生を奪われる恐怖心がある

だから
母と一緒に住むことを避けている

ただ
老いていく母
そして
老いを感じる自分の今

罪悪感と奪われる恐怖心とに
苦しみを感じる事がある

自分の人生を尊重する
良い娘をやめる
自分を許す

これが出来るようになって
母との葛藤は終わった
そして
新たな関係として
この10数年
はじめて
穏やかな親子関係になれた気がする

その関係にも
あらたな変化が必要なのだろうか・・・

葛藤ではなく
あらたな思いで
あらたな関係を作れるだろうか

少しずつ
整理していこう・・・