25-③ 抑(そもそも)夫婦親子兄弟姉妹真(まこと)に能く和合して一家を経営せば、外侮りを致すの夫婦なく、内垣に鬩ぐの兄弟なく、愉然として楽を取り、快乎として悦を来し、螽羽振振家産の勃興これより計る可く、子孫の繁栄これより語るに足れり。
しゅうう
【訳】そもそも家族が仲良く、ひとつにまとまっていれば、世間から見下げられるような夫婦や、内輪でもめる兄弟もおらず、楽しくニコニコとこころ安らかに暮らせていけるし、きりぎりすの羽が盛んにふるえるように家の資産も自然と増え、子孫の繁栄も言うに及ばすである。
螽斯は則ち百福の由りて興る所なり。
しゅうし
螽=いなご、はたおりむし、きりぎりす
【訳】子孫の繁栄とは、ありあまる幸福が元となってできるものである。
分かりやすくいうと、幸せいっぱいなら子だくさんだということ。