善悪を区別することなく人の真似をすること。(三略上24)こうひん
効顰(こうひん)
25-① およそ国を立つる、彼の長はもとより取るべし。しかして我の精神は失うべからす。これを失えば、いわゆる里婦の顰み、カンタンの歩み、その取るところの長もまたかえって害をなす。
【訳】そもそも国家を成立させるにあたって、他国の長所は取り入れるべきである。しかし、自国のオリジナルの精神を失ってはならない。わたしたちの元からの精神を失うのはいわゆる、他人のマネごとであって、取り入れた利点もかえって害悪となる。
16-③ ヒソみに効う
顰
嚬
西施は中国、春秋時代の美女である。
西施が胸を病んで、胸に手をあてて、顔をしかめるのを見た村の醜女がいた。自分もそのしぐさを真似れば美しく見えると思ってその真似をしたところ、村人が気味悪がったという故事から。
「荘子」
セイシ捧心 (準1級)
西施
西子
むやみやたらに人の真似ばかりして笑いものにされること。また人のマネをすることを謙遜していうこと。
同様の意味を持つ、故事・諺で実際の出題。
故事・諺
古代四大美女の一人である西施。
あまりの美貌に、西施が川で洗濯をしていたところ、魚は泳ぐのを忘れて沈んだところから、「沈魚美人」の四字熟語がある。
春秋時代、越王勾践が、呉王夫差に策略として献上した。その結果、呉王は美人の西施に夢中になり、呉は滅んだ。
美女をさす四字熟語に、「沈魚落雁」「閉月羞花」があるが、これは「沈魚美人」「落雁美人」「閉月美人」「羞花美人」からきている。
これらはそれぞれ「沈魚美人」西施
「落雁美人」王昭君
「閉月美人」貂蝉
「羞花美人」楊貴妃
この4人の美女にも欠点があったという俗説がある。西施の場合、大根足で裾の長い服が欠かせなかったという。その他の3人は不明。ただ、楊貴妃はもしかすると「ぽっちゃり」系ということでの欠点か。
この4人の中で、貂蝉は実在が疑わしい。