トレーナー共育をしている寺子屋ASKです
本セミナーでは、手関節や指の伸展を担う前腕伸筋群の触診技術と評価法について学びました。これらの筋群はスポーツや日常動作において、手首の安定性やグリップ力の発揮に重要な役割を果たします。特にテニス肘(上腕骨外側上顆炎)などの障害と関連が深く、適切な評価とアプローチが求められます。
1. 前腕伸筋群の解剖学的理解
前腕伸筋群は外側上顆から起始する筋群を中心に、浅層と深層に分かれます。
浅層(上腕骨外側上顆から起始)
・長橈側手根伸筋:手関節の伸展・外転
・短橈側手根伸筋:手関節の伸展・外転
・総指伸筋:MP関節の伸展
・小指伸筋:小指の伸展
・尺側手根伸筋:手関節の伸展・内転
深層
・回外筋:前腕の回外
・長母指外転筋:母指の外転
・長母指伸筋:母指IP関節の伸展
・短母指伸筋:母指MP関節の伸展
・示指伸筋:示指の伸展
2. 触診ポイントと評価法
浅層筋の触診
・肘を軽く屈曲し、手関節を背屈させたときに浮き上がる筋群を触診。
・テニス肘(上腕骨外側上顆炎)との関連を考慮し、圧痛の有無を評価。
深層筋の触診
・前腕を回外・回内させることで回外筋の活動を確認。
・母指を外転・伸展させ、長母指外転筋や長母指伸筋の触診を行う。
全体の評価法
・Cozenテスト(手関節背屈+橈屈に抵抗をかけ、外側上顆部の痛みを評価)。
・Millテスト(前腕回内+手関節掌屈ストレッチ時の痛みを評価)。
・Thompsonテスト(母指伸展時の機能を確認)。
3. 施術方法と臨床応用
筋緊張の評価とストレッチ
・過緊張がある場合:手関節掌屈・尺屈位にしてストレッチ。
・弱化している場合:エキセントリックトレーニング(負荷をかけた伸展動作)を実施。
臨床での応用
・テニス肘や前腕のオーバーユース障害の予防・改善。
・グリップ力強化による持久力向上(クライミングやラケットスポーツなど)。
・前腕の安定性向上による上肢全体の動作改善。
まとめ
前腕伸筋群は、手首や指の動きだけでなく、肘や肩の安定性にも影響を与えます。適切な触診と評価を行い、施術やトレーニングを通じて、機能改善とパフォーマンス向上を目指しましょう。