「レ.ミゼラブル」
2011 ファイナル公演に寄せて
~ 激震・激動の日本に希望の灯を ~
先日の大地震と大津波により尊い命を奪われた多くの犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。そして被災された多くの方々、過酷な避難生活を余儀なく送らされている多くの方々にお見舞いを申し上げると共に、日本という国で、みんながまた笑顔で生活できるその日まで、精一杯エールを贈り続け支援していきたいと思います。
これからの日本は、きっと、これまでよりも、もっともっと絆の強い、お互いを想い助け合える、素晴らしい国になるだろうと、ならなければならない!!と、強く強くそう思っています。
今、自分が、一人の人間としてできること。ちゃんと考えながら一つずつしていきたいと思います。
計画停電が実施され、様々な企業や一般家庭が節電の努力をしている中、東京のド真ん中で昼夜問わず大量の電力を消費する大型ミュージカルを毎日上演することを、正直今でも悩んでいます。
すぐ近くで、日本を世界を守る為に、被爆することを百も承知で作業を続ける勇気ある人達がいるのに…。
大地震と大津波による被害の実態は徐々に明らかになり、被害者と犠牲者はこの先まだまだ増え続けるでしょう。
苦しみと悲しみは長い時間日本を覆うかもしれません。
これからの日本を思うとどうしても暗い気持ちになります。
ですが先日、僕がもっとも尊敬する演劇人の一人・野田秀樹さんが震災後に語った言葉「劇場の灯をけしてはいけない」(http://www.nodamap.com/site/news/206)の内容に深く感銘を受け勇気を頂きました。
今だからこそ、我々が精一杯舞台に立つことで、みんなに元気をあげたい!日本から生きる勇気と希望の光がなくならないように!そのために、劇場の灯をけしてはいけない、と僕もそう思います。
昨年初秋から始まったエコール・レ・ミゼラブルを経て、本稽古が始まってからも演出助手を中心に出演経験のある諸先輩方を交えたりしながら、話し合いと試行錯誤を繰り返し、何とか自分たちのレ.ミゼラブルを創り出そうと四苦八苦しながらここまできました。
僕の、僕たちの想いが、少しでも大勢の人々の心に届き、生きているよろこびと幸せな気持ちが、より多くの人々の心の中へあたたかな灯として広がっていきますように。
我々が築いてきた文明により、自らがレ・ミゼラブル(虐げられた人々)にならないよう、祈りを込めて。
劇場にて、心の灯をたぎらせてお待ちいたしております。
追伸:福島原発事故はまだまだ予断を許さない深刻な状況であることは周知の通りです。
余震はまだまだ続いているとは言え、昨夜の震度6強の地震は余震と呼ぶにはあまりにも大きな地震に思えます。
人との繋がりを大切にし、色々な準備だけはしておきましょう。
皆さんと笑顔でお会いできるその日を楽しみにしています。
いよいよ「レ・ミゼラブル」の幕が上がります。
千秋楽を無事迎えられますように。