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少し前の話だ。



弟夫婦が実家を建て替え、前の家の面影が全くなくなってしまい、少し寂しく残念な気持ちでいた。

家督を長男である自分が継がずに末の弟が継いだ以上、多くは口出しすまいと心に誓いつつも、やはり実家がなくなってしまったことへの喪失感と焦燥感は否めなかった。

名古屋に帰る機会も減り、自分の居場所が分からなくなってしまったものだ。

そんな新居に今年7月の頭に帰る。


亡き母の17回忌だ。


この法事が済んだら本当に遠ざかってしまうかもしれない。





そんなことを漠然と心と頭の片隅に抱えつつ、友達のスマホでたまたまGoogleのマップを使わせてもらった時のことだった。

世界中のどこへでも行け、住所まで分かってしまうこのアプリが面白くて、色んな場所を検索していた。

しかもこのアプリ、住所と一緒にその建物の写真まで出てくるのだ。



「これでさあ、実家を調べてさ、前の家が出てきたらびっくりだよね(笑)」



ビビった。
出たのだ。



物凄く小さい画像だが、物凄く見覚えのある、まさしく実家の画像が確かにそこにあった。

感嘆の声をあげた後、しばらく呆然とその小さな画像に見入ってしまった。

取り壊される瞬間に立ち会えなかった後悔の念が湧き上がってきたが、それは直ぐに消えた。


Googleさんありがとう。

世界中の街を建物を、一生懸命撮ってくれていたんですね。

しかも、物凄く爽やかな青空のもとで。



歴史は時に塗り替えられる。


地図はどんどん新しくなる。


でもその下には、間違いなく先代が残した歴史と足跡があるのだ。

それが生きていくということであり、継いでいく繋いでいくということなのだな、と。


新しい歴史を築き始めた弟の勇気と努力に感謝したい。

いつの日か、旧家ではなく、弟夫婦が建てた画像が載ってもらいたいと思う。

だってあんなに一生懸命生きているのに、報われないじゃないか。





そんな事を考えながら、築120年の古民家の広い一室、久しぶりに親父の隣で寝ることになり、蚊帳の中で携帯をチコチコいじる40才目前の酔っ払いでした。



画像は夕食直前の食卓と、夕方にチョイと食事中のアミちゃんニコニコ音符



ここ、ホント、住みたい。