つっけんどん漂流記2-ファイル04340001.jpg







本日、第三回目の通し稽古、無事終了致した。







…凄かった…。


幸四郎さんの演技、第二回目に比べ今回は凄みがあった。

「ラ・マンチャの男」は幾つかの特徴的なシーンによって構成されているが、普段我々は大きく三つのセクションに分けて稽古をしている。


一つ目は、オープニングから教会のシーン終わりまで。
二つ目は、教会終わりからアブダクション終わりまで。
三つ目は、アブダクション終わりから大詰め(ラスト)まで。

ある時はドン・ミゲル・デ・セルバンテス、そしてある時はドン・キホーテを演じる幸四郎さんの演技は秀逸だ。

凡人には決して真似のできないあの微妙な変化と巧妙さ。
別人を演じるのだから当たり前と言えば当たり前だが、声も性格も綺麗にスイッチするあの軽妙さとそれぞれのキャラクターの深さは、長年培っただけではない幸四郎さんが役者としてこだわる特別なものを感じずにはいられない。


幸四郎さんから学ぶべきことは果てしなく大きく多い。
幸四郎さんの真似を100%できたら、その役者は名優かもしれない。


そんな旦那は演出も兼ねているわけで、各セクションに向けて的確な直しが毎回入る。

直しと言うのは一般的に言う「ダメ出し」というヤツだ。

このカンパニーでは「ダメ出し」という言葉は使わない。
あくまでも「直し」である。
演者の演技プランや意図を尊重しつつ、それが更に面白くなるように「直し」ていくのだ。


その「直し」はどれも的確で、それを確実に再現できたならば本当に面白くなるに違いないものばかり。

が、役者というのは本当に陥りやすいのだが、「かたち」や「音」を再現しようとしてしまうのだ。




真似するべきは「心意気」。

心のない「かたち」や「音」は、虚しいだけだ。




舞台人として、表現のプロフェッショナルとして、オリジナリティと技術を高めるために、セルバンテスの策略にまんまと嵌った時、それを目撃した人々は、きっと忘れられない舞台になるに違いない。




明日はお休み。




いよいよ来週は稽古終盤だ。
まだまだ諦めずに頑張ろう。





今から本番が楽しみだ。




今日もみんなに感謝。







本日の画像はセルバンテスが扮したドン・キホーテ。

嘘です。